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両チーム戦力分析
 
タンパベイ・バッカニアーズ《2003年シーズン戦力分析》
オフェンス編
[文=アメリカンフットボール・マガジン

このオフ期間中にチームに加わったRBトーマス・ジョーンズ
 「攻撃の天才」と評されるジョン・グルーデンヘッドコーチが指揮するタンパベイ・バッカニアーズのオフェンスだが、着任1年目の昨季は総獲得ヤードがリーグ24位、総得点が同18位。チームの看板であるディフェンス陣ほどには脚光を浴びることはなかった。
 昨オフにはWRキーナン・マッカーデル、ジョー・ジャーヴィシャス、TEケン・ディルガー、RBマイケル・ピットマンらを獲得し、主にスキルポジション(ボールを持つポジション)の強化を図ったグルーデン。今オフシーズンの主眼は、攻撃ラインの強化に置かれた。まず34歳のベテランC、ジェフ・クリスティを放出。代わってジャクソンヴィル・ジャガーズで昨季全16試合に先発出場したジョン・ウェイドを獲得、このポジションの若返りを果たした。
 攻撃ライン改革はさらにつづく。プレイに激しさを欠く若手Gコージー・コールマンに不満を抱いていたグルーデンは、ドラフト外から昨季ニューヨークジャイアンツの先発Gの座をもぎ取った苦労人ジェイソン・ウィトルを引き抜いて、ポジション強化を図った。ただ、ウィトルは入団直後の春のミニキャンプで脚を骨折、夏のトレーニングキャンプ出遅れが懸念されている状況で、とりあえずはコールマンが今も先発のポジションを保っている。しかしウィトルが戦列復帰できれば、激しいポジション争いが展開されることは間違いなく、どちらが競争に勝ったとしても、攻撃ラインのプレイの質は昨シーズンよりも改善されることは確実だ。
 QBブラッド・ジョンソン、WRキーショーン・ジョンソン、マッカーデル、ジャーヴィシャス、FBマイク・オルストットらスキルポジションの主力選手は昨年とまったく同じ陣容を保っており、強化された攻撃ラインのパフォーマンスによって、グルーデンの持ち味の攻撃力がついにバッカニアーズに実現するか、と期待は高まる一方だった。そんな上昇機運に水を差したのが、昨年度スーパーボウルでラン124ヤードを獲得する活躍を見せ、チームのリーグ制覇に貢献したエースRBピットマンの妻への暴行容疑での逮捕劇。同様の暴行容疑の執行猶予中だったピットマンは、今回の一件で収監される可能性もあり、一転今シーズンの出場が微妙となってきてしまった。
 この窮地に、バッカニアーズ首脳陣の動きは早かった。アリゾナ・カーディナルズで事実上戦力外とされていた元ドラフト1巡指名選手、トーマス・ジョーンズをトレードで獲得。ピットマンが出場できない場合の新エース候補に据えたのだ。奇しくもジョーンズとピットマンは、2000年、01年とカーディナルズでポジション争いを繰り広げた仲。いずれのシーズンもジョーンズはポジション争いに敗れ、満足なプレイ機会を得ることはなかった。ピットマンがバッカニアーズに移籍し、不動のエースRBとなったはずの昨季も、ケガもあって満足な成績を残せず、大ベテランのエミット・スミスと昨季台頭した新鋭マーセル・シップに期待を寄せるカーディナルズでは「お払い箱」となった格好だ。新天地に移り、今度はピットマンのポジションを奪うことができるか。ジョーンズのプレイぶりが『NFL TOKYO 2003』での最大の注目点となる。


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