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第1回 『渡米、そしてジェッツとの出会い』
ジェッツの初代専属フォトグラファーに
 
 私は、第二次世界大戦後10年目、甲子園ボウルで二連覇して卒業した大学ティームの一員であった。和魂洋才、フットボールを使っての魂と肉体の鍛錬だった当時のフットボールを、今思い出しても懐かしい。
 この時期には、日本の各地にアメリカ軍の基地があった。新しいフットボール情報が流れて、戦前からあった日本の大学フットボールは急速に向上した時代である。
 1961年にアメリカへ留学した。新興の旧AFLが発足し、ニューヨーク・タイタンズが2年で破綻した。そのフランチャイズを買ったニューヨーク・ジェッツが1963年に発足した。
 その年、無理を重ねて、当時は世界に数本しかなかった超望遠レンズを買い、ジェッツのシーズン券を4枚買った。観客席から写すには、長いレンズを三脚に据えるのに、4席が必要だったのだ。
 ジェッツの広報係R氏は大学を終えたばかりの青年で、その私の写真を見て言った。「貴君は、フットボールをよく知っている」であり、翌年からB君と私がティーム・フォトグラファーとなった。
 旧NFLの門戸は固かった。「日本人にフットボールがわかる筈はない」と、面とむかって言われた。私の中に特別な悪感情はない。日本だって誰もが、大相撲が外国人にわかる筈がないと言っていた時代だった。外国人横綱が次々にでる時代が来るとは誰も予想していなかっただろう。
 当時、アメリカの新聞が衰退しつつあった。失職を恐れる記者、カメラマンの労働組合は、労組員以外の取材を妨害したりした。すでに新聞と強いつながりをもっていた旧NFLティームが、ただでさえうるさい新聞と、余分な問題を起こすわけがなかったと考える。
 だから、私がNFLを撮影できたのは、旧両リーグが合併した現NFLの1970年からということになる。
 
歴史を変えた第3回スーパーボウル制覇
 
第3回スーパーボウルのMVPに輝いたQBジョー・ネーマス
 さて、ニューヨーク・ジェッツである。新興の旧AFL各ティームは、少数の旧NFLのスター・プレイヤーを金で引き抜き、カレッジ上がりの若手と、旧NFL落ちこぼれのプレイヤーで構成されていた。
 観客に興味を持たせるために、旧AFLでは、パス攻撃を主体とした戦術を開発した。
 ジェッツのジョー・ネーマス、ドルフィンズのボブ・グリーシ(ブライアンの父)、レイダーズのダーライル・ラモニカ(その後に続いたケニ−・ステ−ブラー)などが、派手なパス合戦を展開し、現代のフットボール戦法に変化する基礎となった。
 スーパーボウルの歴史は37回と比較的新しい。猛烈な経済戦争の結果、痛み分けの形で両リーグが大同合併を決定したのは、1966年であった。
 両リーグのプレイヤー間の敵対意識があまりにも強いので、3年間は、旧体制のまま公式リーグ戦を行い、両リーグのチャンピオンが対決することになった。それがスーパー・ボウルである。
 第1回、第2回は、ビンス・ロンバルディ率いるNFL代表のパッカーズが連勝した。AFLはマイナー・リーグであるという考えが一般的だった。
 第3回で、AFLのQBジョー・ネーマスと若いジェッツが、NFLのベテランQBジョン・ユナイタスのコルツを破った。世間に真の対等合併と認めさせた功績は大きい。
 ネーマスは派手な青年で、特製の白いスパイク・シューズを愛用していた。そのことにコメントを求められたユナイタスが不快げに「フットボール・シューズは黒にきまっている」と言ったのを覚えている。当時は、誰もが黒のフットボール・シューズであったが、ルール・ブックに規定されていたわけではない。誰もがそう思い込んでいただけである。
 それらの意味で、ティーム発足以来40年の歴史上、ただ一度出場しただけのジェッツの第3回スーパーボウル優勝は大きな歴史的な意味をもっていると考えている。

【タック牧田】(写真右)米ワシントン州シアトル生まれ。関西学院大学卒業後アメリカに帰米。ニューヨーク・ジェッツの初代球団専属フォトグラファーとなり、現代NFL写真ジャーナリズムの基礎を築いた。スーパーボウルは第4回、第5回大会を除きすべての試合を取材している。文筆家としても活躍。著書に『これがNFLだ』(ベースボール・マガジン社刊)などがある。

back number
第4回 『念願のジェッツ来日に思う』
第3回 『裏方たちが彩ったジェッツ史』
第2回 『忘れられない試合』
第1回
『渡米、そしてジェッツとの出会い』


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