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HOT OFF THE GRIDIRON #105
「ハイズマントロフィーが必ずしもNFLでの成功を確約するわけではありません。」

ベンガルズQBカーソン・パーマー
 先週末、オクラホマ大学QBジェイソン・ホワイト(4年生)が、第69回目のハイズマントロフィー受賞者となりました。ハイズマン賞は、毎年12月にその年の “最も優れたカレッジフットボール選手” に授与されます。
では、“最も優れた” という言葉の意味するものは何でしょうか?

 受賞のはっきりとした決定要素はありません。個人成績、チーム記録、リーダーシップ、全てが重要な構成要素です。また受賞者はクリーンなイメージをもっていなければならず、これまでの受賞者は4年生か3年生に限られていて、2年生が受賞したことはありません。

 そして受賞者のほとんどは、QBやRBで、オークランド・レイダースのオールプロCBチャールズ・ウッドソン(ミシガン大学)だけが、ディフェンス選手として受賞者しています。また、今年の様にほとんどの年で、トップ大学のトップ選手が受賞しています。
ハイズマン賞に関連したすべてのメディア誇大広告および宣伝により、人は、ハイズマン賞を受賞した選手は必ずNFLで成功するだろう思います。しかし、ほとんどの受賞者はNFLで活躍していません。

 今年の受賞者オクラホマ大学QBジェイソン・ホワイトは素晴らしいシーズン成績を作り上げましたが、来年4月のドラフトで序盤に指名されることはないでしょう。ホワイトは40タッチダウン、8インターセプトという記録を残しましたが、身長185cm 体重100kgではNFLのQBとしては小さいのです。また、果たしてホワイトはチームで一番優秀な選手であったかどうかわからないという幾つかの分析もでてきています。それだけ優秀な選手に囲まれてプレイしていました。WRマーク・クレイトンが最も優秀な選手で、NFLで通用する可能性があると見ている人も大勢います。NFLスカウトは、前十字靭帯損傷の手術を受けたジェイソン・ホワイトの両膝を不安視しています。

 2001年ハイズマン賞受賞者のエリック・クラウチ(ネブラスカ大学)はセントルイス・ラムズにドラフトされましたが、NFLでフィールドに立つことはありませんでした。クラウチはネブラスカ大学でオプションQBとして活躍していましたが、NFLではオプションQBは必要なく、ラムズはクラウチをレシーバーとしてプレイさせようと考えていました。しかし、クラウチはポジション変更にうまく馴染めず、キャンプから去っていきました。

 今年の夏パッカーズはクラウチをQBとしてトレーニングキャンプに参加させましたが、NFLの器ではないことがはっきり見てとれました。

 昨年のハイズマン賞受賞者カーソン・パーマー(サザンカリフォルニア大学)は今年のドラフトでベンガルズに第1位指名されましたが、今シーズンはまだプレイしていません。よくいえば、パーマーのNFLキャリアはまだはじまっておらず、近年で一番のシーズンを送っているベンガルズを率いるジョン・キトナを見ながら学んでいる最中といえるでしょう。パーマーは来シーズン早々に、NFLでプレイするチャンスがあることでしょう。

 では、最近のハイズマントロフィー受賞者のNFLキャリアをみてみましょう。エリック・クラウチのように多くの選手がNFLでまったく成功できなかったことは残念なかぎりです。

ハイズマン賞受賞者
 
  ポジション 選手名 大学名 NFL出場試
合数
プレイ率  
2002 ** QB カーソン・パーマー サザンカリフォルニア 0 0.0%  
2001   QB エリック・クラウチ ネブラスカ 0 0.0%  
2000 ** QB クリス・ウィンキー フロリダ州立 21 46.7%  
1999 ** RB ロン・デイン ウィスコンシン 48 78.7%  
1998 ** RB リッキー・ウィリアムス テキサス 67 87.0%  
1997 ** CB チャールズ・ウッドソン ミシガン 85 91.4%  
1996   QB ダニー・ワーフェル フロリダ 25 22.9%  
1995 ** RB エディー・ジョージ オハイオ州立 125 100.0%  
1994   RB ラシャーン・サラーム コロラド 33 23.4%  
1993   QB チャーリー・ウォード フロリダ州立 0 0.0% IN NBA
1992   QB ジーノ・トレッタ マイアミ 2 1.2%  
1991   WR デスモンド・ハワード ミシガン 156 82.5%  
1990 ** QB タイ・デトマー ブリガムヤング 54 26.3%  
1989   QB アンドレ・ウェア ヒューストン 14 6.3%  
**NFL現役選手
 
1996年にハイズマン賞を受賞したQBダニー・ワーフェル
 クラウチ(01年)、サラーム(94年)、トレッタ(92年)、そしてウェア(89年)は、NFLには自分の場所がないと、速やかに悟りました。クラウチのようにオプションランQBであったチャーリー・ウォードは、今後は、バスケットボールの世界で生きることを決め、ニューヨーク・ニックスでプレイしています。QBのウィンキ(00年)、ワーフェル(96年)、デトマー(90年)は今シーズン、NFLの試合でパスを投げることはありませんでした。RBロン・デイン(99年)はヤードを稼ぐこともできませんでした。

 この表を見ると、NFLで成功していないハイズマン賞受賞者の多くはクォーターバックであることがわかります。ハイズマントロフィーを受賞したQBのほとんどは、NFLのQBとして成功していません。現レッドスキンズヘッドコーチ スティーブ・スパリアーはフロリダ大学でQBをしていた1966年にハイズマン賞を受賞しましたが、NFLではほとんどが控えQBでした。
ハイズマン賞を受賞し、NFLで最も成功したQBは、1963年に受賞したロジャー・ストーバック(海軍士官大学)です。4年間の海軍勤務を終えた後、ダラス・カウボーイズのQBとして素晴らしい実績をあげ、スーバーボウルMVPに6回輝き、現在NFL殿堂入りしています。

 ハイズマン賞受賞者のRBはNFLでQBよりはまだ成功しているほうですが、全員というわけではありません。1968年受賞者のOJシンプソン(サザンカリフォルニア大学)は、ビルズでNFLオールプロになり、殿堂入りしました。しかしシンプソンは、あのよく知られた殺人罪裁判による多額の借金のために、ハイズマントロフィーを売るはめになりました。1988年にオクラホマ州立大学が、以前ありました東京ミラージュボウルに来日していたときに、ハイズマン賞受賞の知らせを受け取ったバリー・サンダースは、ウォルター・ペイトンのNFL通算ラッシング記録を打ち破ることができるという直前に、デトロイト・ライオンズから突然引退をしてしまいました。あまりにも不可思議でした。

 1989年以来4人のランニングバックが受賞し、エディー・ジョージ(タイタンズ)、リッキー・ウィリアムス(ドルフィンズ)はNFL選手として実績をあげましたが、ラシャーン・サラームはNFLでは成功できず、ロン・デインはまだニューヨーク・ジャイアンツでプレイしていますが、この3シーズンで計1,888ヤードしか走れず、彼がウィスコンシン大学の4年生時の1シーズンに記録した2,034ヤードにも届きません。非常に厳しい状況です。

 今年のハイズマン賞候補者、WRラリー・フィツジェラルド(ピッツバーグ大学2年生)はトップクラスでドラフトされるだろうと予想され、QBイライ・マニング(ミシシッピ大大学)はNFLのトップQBになるだろうと予想されています。

 NFLのQBとして有望視されており、ドラフトでは第5位以内に指名されることが予想されるイライ・マニングはなんと家族の中で3人目のハイズマン賞候補者となりましたが、残念ながら受賞することはできませんでした。兄ペイトン・マニングはNFLのスターQBとしてコルツでプレイしており、1997年ハイズマン賞でウッドソンに最後で敗れました。そして父アーチー・マニングは、NFLセインツで立派な成績を残しましたが、ミシシッピ大学3年生のときにはハイズマン賞第4位となり、翌年4年生ときには第3位で終わりました。

 RBクリス・ペリー(ミシガン大学)は俊足の強力ランナーで、NFL入りが見込まれています。
今年のハイズマン賞受賞者、QBジェイソン・ホワイト(オクラホマ大学)は、ドラフトされても後半の指名となるでしょう。NFLスカウトはイライ・マニング、アーリーエントリーを表明したQBベン・ロテルスバーガー(マイアミ大学オハイオ校、3年生)、他5〜6人の選手を好んでいます。ホワイトがNFLの先発QBになる見込みは非常に薄いですが、彼はきっと努力することでしょう。たとえホワイトがクラウチのように失敗しても、彼は一生、ハイズマン賞受賞者として記憶され、誰もそれを彼から奪うことはできません。クラウチのホワイトに対するアドバイスは、こういう一言でした。「ハイズマン賞を受賞したことをできる限りかみしめることです。それを実感できる時間はあっというまに過ぎ去ってしまいます。」
 
MERRY CHRISTMAS & SEE YOU NEXT TIME!
Bill Marklevits

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