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8月になりました。
フットボールの匂いが漂い始めました。
私は今、アメリカに帰っています。アメリカでは、私が行くところはどこでも、まもなく始まるフットボールシーズンへの期待と興奮が感じられます。
8月は素晴らしい時期です。
それは、夏が終わりに近づいているとはいえ、まだまだ暑い時期ですが、8月は、コーチも、選手も、そしてファンも楽観的でいられる時期だからです。
◇HOT◇OFF◇THE◇GRIDIRON◇
NFLのトレーニングキャンプ、プレシーズンゲームはもうすでに始まっています。
今月上旬には、ビッグテン・カンファレンスのような、メジャーなカレッジフットボールカンファレンスで、相次いでメディアミーティングが開かれました。
この種のミーティングでは、各チームのヘッドコーチと代表2選手が参加し、まもなく始まるフットボールシーズンについて、テレビ、ラジオ、インターネット、雑誌などのプリントメディアの人々からの質問に答えたり、抱負を述べたりするのです。
NFLやカレッジフットボールのプレビュー誌が店頭に並び、テレビやラジオのスポーツ番組でもフットボールシーズンのニュースが、シーズンが近づくにつれ、週毎にどんどん増えていきます。
シーズンの開幕が近づくにつれ、その興奮が積み重なる感覚を感じることができるのです。
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NFLとカレッジフットボールだけが8月に始まるわけではありません。
ハイスクール、ジュニア・ハイスクール、ポップ・ワーナー、そのほか諸々の若い子どもたちのチームが、8月に練習を開始します。
アメリカの学年は9月に始まりますが、学生たちはフットボールのために学校に戻ります。
フットボールは学生生活で主要な部分となっているのです。
もちろん、選手たちだけではありません。
大勢の人たちが、毎週のスケジュール帳で最も楽しみにしているフットボールゲームに携わる、チアリーダー、マーチングバンド、そのほかのひとたちにとっても、フットボールは主要な学生生活の一部分なのです。
多くのハイスクールで、選手たちがゲームジャージーを着て、金曜日に学校に行く姿を目にします。
先生も生徒もみんな、体育館に集まり、学校を挙げて、「ペップ・ラリー」と呼ばれるセレモニーでチームを盛り上げます。
ほとんどの学校で、フットボールゲームは単なるスポーツ競技ではなく、あらゆる年齢層の人々の大きなコミュニティーイベントとなっているのです。
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伝統的に、ジュニア・ハイスクールと、ハイスクールの1年生の試合は、木曜日の午後に行われます。
同様に、ハイスクールは金曜日の夜、カレッジは土曜日の午後、NFLは日曜日にそれぞれゲームが行われます。
現在、NFLが日曜日の夜(ESPN)と月曜日の夜(ABC)にゲームを行い、木曜日の夜にはメジャーなカレッジのゲーム(ESPN)が行われているので、1週間のうち、フットボールゲームが行われていないのは、火曜日と水曜日ということになります。
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ところで、私はこの前のNFLアメリカンボウル(NFL TOKYO 2000)で東京ドームにいたときに、NFLファンを含む何人かの方から、このような質問を受けました。
「ビルさん、日本でフットボールを普及させるためには、何が必要ですか?」
「単純に短期間で結果が出るという答えはないよ。この質問に対する私の答えは、日本でスポーツの人気を上げようとすれば、長い期間が必要だよ、NFLフラッグフットボールのような、グラスルーツ活動こそが、長い目で見れば有効な手だてだよ、ということになるでしょう。
野球は日本の学校システムの中で、よく組織だっており、子どもたちは小学校ではじめて、大学生になるまで楽しめるのです。
私の気持ちとしては、フットボールというスポーツが日本でメジャーになっていくには、学校でその地位を上げる必要があると思います。これはとくに、高校、大学レベルで必要でしょう。
アメリカでは、歴史と伝統がフットボールの味方をしてくれます。(フットボールの)歴史と伝統が十分ではない日本では、これは逆風となってしまいます。
興味深いことに、アメリカのハイスクール、カレッジレベルでは、野球はあまり人気がありません。それは、長い間、秋にはフットボール、冬にはバスケットボールという、もっと人気のあるスポーツの陰になってしまっているからです。」
あらゆる人が知っているように、野茂英雄やマック鈴木、佐々木主浩、吉井理人といった日本人選手の成功は、日本でのMLB人気に好影響をもたらしました。
いつか、日本人フットボール選手もNFLでプレーする日が来ると思いますが、それは非凡な人間によるものでしょう。
大昔の話ですが、かつて「スティール・カーテン・スタント・4-3ディフェンス」と呼ばれたときのスティーラーズの元ディフェンス・コーディネーター、ジョージ・パールズは私にこんなことを言っていました。
「NFLとメジャーカレッジフットボールは、"Uncommon Sport played by Uncommon
People!" (非凡な人間によって行われる常識外れなスポーツさ)」
もちろん彼が言いたいのは、NFLでプレーするためには、選手は常識外れの身体能力サイズ、スピード、頑強さ、そしてそのバランスを持っていない、それにたとえ、そのような能力を持ち合わせていようとも、トップに上り詰め、それを維持していくためには、戦う意思、戦う姿勢、戦うモチベーションを持ちつづけなければいけない、ということなのです。
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アメリカンボウルでカウボーイズの一員としてプレーしたLB河口正史は、NFLチームに10日間参加できたことはうれしい、と言っていますが、彼の夢は、日本で開かれるアメリカンボウルでプレーするだけではなく、チームのロスター争いをすることなのです。
HCダン・リーヴスは、河口を賞賛し、他の日本人2選手についても、彼らは優秀な選手で、一生懸命に努力していると言っていました。
そして将来は20歳前半からNFLチームに挑戦できる様になることが必要ではないかと言っています。
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NFLのロスター争いは、ハイスクールの選手たちが114あるNCAAディヴィジョン1-Aのチームに加わろうとするのと同じように、大変熾烈です。
アメリカには、だいたい100万人の高校生フットボール選手がいますが、ディヴィジョン1-Aの学校でプレーするために奨学金をもらえるのは、このうちの1%にも満たないのです。
NFLに進めることのできるアメリカのハイスクール選手の割合は、6,000人に1人でしかないのです。
だから、NFLへ進むために、この競争に勝ち抜いていく選手たちは、実際に「非常識的」なのです。
今、アメリカ以外の国で生まれた選手たちの数は、カレッジフットボール界で、どんどん増えています。
NFLは今、「NFLフューチャーズ」という新しいプログラムを進めており、そのプログラムの中のひとつとして、「NFL
International Scholars Program」という名の高校生留学プログラムを行っています。
これは、将来に可能性のある外国の選手たちを高校生の時にアメリカの高校でフットボールシーズンにプレーできるように支援する制度で、ドイツ人のDEコンスタンティン・リッツマンがこの制度初の選手でした。彼は後にテネシー大から奨学金を受け取って
同大学でPLAYしています。これは外国人も奨学金をもらえる可能性があるという望みを持てるということです。
リッツマンは、NFLヨーロッパリーグのスカウトたちが、ドイツで最も期待できる高校生と目を留めた選手で、実際に、去年はRedshirtsしないで、1年生として9試合に出場し、ノートルダム大とのゲームでは、QBサックもマークしています。
さらに上達しているので、ドイツ生まれのDEコンスタンティン・リッツマンは、NFLでプレーするかもしれません。
そして、現在、日本からも期待の星、清水衛君が、留学しています。チームの監督、コーチロジャーの話によると、彼は今年チームの中心的選手としてゲームで使うということだそうです。
彼のパスキャッチには定評があり、アクロバティックではないものの「Sure Hand」タイプで、ディフェンスエンドとしても昨年もゲーム出場していますし、器用な選手だという評価を得ているとのこと。今年はレシーバーとしてもスターターレベルでゲーム出場する予定だそうです。皆さん、応援しましょう!
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いつか、俺は最高の選手になるんだ、という大望を抱いた「非凡な」若い日本人選手が出現するでしょう。
もし、その彼がアメリカでカレッジフットボールをプレーすることがあれば、NFLを目指すその選手の可能性は大いに広がります。
その彼が誰であろうとも、フットボール界はその「彼」が現れることをずっと待っています。
SEE YOU NEXT TIME!
Bill Marklevits
予告!
次回は、2000年カレッジフットボールシーズンレポートをお届けします。どうぞ、おたのしみに!
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