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HOT OFF THE GRIDIRON #72
「プロフットボールの底辺は”アリーナフットボール2”」

 プロフットボール選手を食物連鎖にたとえるならば、その底辺はアリーナフットボールであり、アリーナフットボールのマイナーリーグがAF2あるいはアリーナフットボール2です。

 プロフットボール選手の食物連鎖のまさに底辺となるAF2の中でも、ほんの一握りの選手は、現在もNFLでプレーすることを夢見ています。しかし、ほとんどの選手はフットボールを愛しているからプレーしているのです。

 AF2選手は1試合につき200ドルしか稼ぐことができませんが、試合に勝ったときには、高額な!50ドルのボーナスを手にすることができます。また、すべての選手が同じ金額を受け取ります。

 AF2選手はフットボールをしているだけでは、とても生活できません。新しいサンディエゴ・リプタイズの選手と同様に、リーグのほとんどの選手はトラック運転手、バスの運転手、材木置き場労働者、建築作業員、フィットネス・コンサルタント、教師、エンジニア、小売り店販売員そしてバー用心棒なのです。(バー用心棒は日本にはない仕事かもしれませんね。飲み屋さんやディスコの様なクラブにいる立派な体格の人です。酔っ払いとか喧嘩をする人を店から追い出す仕事です。)

 たいていの選手は、小さな学校、あまり知られていない学校でカレッジフットボールをしていました。ごくたまに、有名な大学に在籍してはいましたが、ほとんど試合には出られなかった選手がいます。

 もちろん、プロフットボール選手の食物連鎖の最上位がNFLです。各チームには53名の登録選手と5名の練習生がいて、32チームを抱えるNFLは、合計1,856人のプレーヤーに仕事を提供していることになります。NFLの各チームが支払う給料の総額(サラリー・キャップ)は、7,110万ドルまでとされていて、選手の最低給料は新人選手の22万5千ドルです。

 NFLの大金を得るのに恵まれなかった選手にとって、カナダのフットボールリーグは2番目に良い機会です。カナダでは、たった3つのダウンで12人の選手を使い、より大きいフィールドでプレーしています。また、エンドゾーンの深さは、10ヤードよりも広い20ヤードです。

 CFL選手の平均給料は3万ドルで、各チームのサラリー・キャップは210万ドルです。CFLには9つのチームがあり、各チーム平均47名の選手がいますので、CFLは、約423名の登録選手に仕事を提供していることになります。

 選手の多くは、元はアメリカのカレッジフットボールの選手です。QBダグ・フルーティ(チャージャーズ)やWRロケット・イスマイル(カウボーイズ)も、カナダリーグでプレーして、みごとNFLに入ることができた元アメリカのカレッジフットボールの選手です。

  NFLヨーロッパリーグは、NFLが資金調達をし、そして管理しています。ヨーロッパにアメリカンフットボールを広めること、そしてまた、将来のNFL選手を生む土壌を作ることを目的としています。
 リーグには6つのチームがあり、平均50名の登録選手と2名の練習生がいます。約312人の選手のうち、NFLクラブから259名の選手が配置されています。

 今年のNFLプロボウル出場選手のうち、QBカート・ワーナー(ラムズ)、TEバイロン・チェンバーランド(ヴァイキングズ)、DTラロイ・グローヴァー(カウボーイズ)、PRデイビット・エーカーズ(イーグルズ)、さらに今年のスーパーボウルのヒーロー、さよならフィールドゴールを決めたPKアダム・ヴィナティエリ(ペイトリオッツ)はみな、NFLヨーロッパリーグでプレーしていました。

 以下は、それぞれがプレーしていたNFLヨーロッパリーグでのチームです。
QBカート・ワーナー アムステルダム・アドミラルズ(1989)
TEバイロン・チェンバーランド ライン・フィアー(1996)
DTラロイ・グローヴァー バルセロナ・ドランゴンズ(1997)
PKディビット・エーカーズ ベルリン・サンダーズ(1999)
PKアダム・ヴィナティエリ アムステルダム・アドミラルズ(1996)
 
 NFLヨーロッパリーグあるいはカナダフットボールリーグでプレイする機会を得られないフットボール選手にとって、フットボールをしてお金を稼ぐことができる唯一の望みはアリーナフットボールと呼ばれるインドアのフットボールです。

 アリーナフットボールは、ホッケー板の表面を人工芝で覆った室内アイスホッケーリンクのようなフィールド行われます。試合は8人で50ヤードフィールドで行われ、その多くが攻守両方のプレーをするのです。それぞれのエンドゾーンの後ろに大きいリバウンドネットがあり、ネットから跳ねかえったボールは“有効”なのです。

ネットという感覚がアメリカンフットボールからかけ離れていて興味深い
 
こじんまりとしたフィールドが一段と臨場感を増す

 試合は速いペースで展開され、高得点となり、そして多くの観衆はアリーナアナウンサー(場内アナウンサー)と音楽によって、ゲームに引き込まれていきます。

 今年、私は、はじめてアリーナゲームに行ってきました。行く前は、「アリーナフットボールはどんなもの? フットボールとどう違うの? 違いはあるの? 楽しめるのかな?」といった、さまざまな疑問をもっていました。しかし、しばらく見ているうちに楽しくなってきました。

  選手は、タックルフットボールとまったく同じように、ヘルメットと肩パッドを身につけています。しかし試合展開はより速く、いっそうのオフェンス志向でした。

 アリーナフットボールの特色は、1人のオフェンスの選手がボールのスナップの前に動き、スクリメージラインを横切ってもよいということです。パントはなく、どんな悪いフィールドポジションであっても、チームはフィールドゴールを試みることができます。

 アリーナリーグは、1987年にオリジナルの4チームのリーグからスタートし、更に多くのチームが加わり、16チームのリーグにまで成長しました。

 NFLはアリーナフットボールを支持していて、現在、ライオンズ、カウボーイズ、レッドスキンズ、タイタンズとセインツがそれぞれのチームを所有しています。また、ジョン・エルウェイとブロンコスの所有となる新しいデンバー・フランチャイズが、来年からリーグに参加することが決まっています。さらに5人のNFLオーナーがアリーナリーグのフランチャイズに申し込みました。

 アメリカの3大テレビネットワークの1つであり、以前、NFLのAFCの試合を放送していたNBCは、来年からアリーナリーグを放送する予定でいます。ただ、NBCには、昨年XFLを広めようとして失敗した苦い経験があります。

 アリーナリーグの歴史の中で最も偉大な選手はもちろん、ラムズのスターQBカート・ワーナーです。彼はプロとしてのキャリアをアイオワ・バーンストーマーズでスタートさせました。

NFL欧州出身といえば、この人ラムズのQBカート・ワーナー
 アリーナリーグの選手は1試合につき1,200ドルから7,000ドルの収入があります。また、16チームには、それぞれ24名の登録選手と3名の練習生がいますので、リーグ全体で432人の選手がいることになります。

 アリーナリーグ2は1999年にアリーナフットボールのAAAあるいはマイナーリーグとして創設され、15チームからスタートしました。そのチームの多くは、熱烈なフットボールファンの多いミッドウェストやサウスイーストの中型の都市にあります。サンディエゴ・リプタイズやハワイアン・アイランダーズのような新しいフランチャイズが加わり、現在AF2は34チームとなっています。

 リーグは「ホームタウンフットボール」のロゴで知られ、1試合の平均観客数は7,239人、またチケットの値段は5ドルととても安いのです。AF2の各チームは、わずか19名の登録選手と2名の練習生という構成ですが、AF2は、650−700人の選手に愛するスポーツでお金を稼ぐチャンスを提供しているのです。

 昨年は、70人のAF2選手がアリーナリーグ、カナダフットボールリーグに移籍することができました。
 また、元アーカンソー・ツイスターのレジー・スィントンはNFLに移籍し、ダラス・カウボーイズでNFL第5位のパント&キックオフリターナーになりました。

 サンディエゴ・リプタイズがルイビル・ファイアーを破った最初のホームゲーム勝利の後、最優秀ディフェンス選手、DBライアン・スミス(南ユタ大学、そしてCFLとNFLのトレーニングキャンプでプレイをしていました。)に、「通常のフットボールとアリーナフットボールでは、どちらがハードですか?」と質問をしました。

スピード感がアリーナのウリの一つだが、選手たちには大変なようだ
 スミスは言いました。「いつだって通常のフットボールをするほうがいいよ。アリーナフットボールは、試合展開が速く、攻守どちらもプレイしなければならない。ときにはスペシャルチームのプレイもしなければならない。つまり、いつも走っているんだ。だから、アリーナフットボールのほうがハードだよ。アリーナフットボールをするためには、長時間走っていられるような体力がないとやっていけないんだよ。速い展開の試合についていけるようになるまでに時間もかかるよ。」

 サンディエゴ・チャージャーズのスターRBラダニアン・トムリンソンに会いました。彼も、アリーナフットボールとはどんなものなのかを見にきていました。トムリンソンは私を見て、笑いました。「ビル…、あれはフットボールではないよ。」

 トムリンソンの言うとおりです。アリーナフットボールは、私たちが慣れ親しんでいるフットボールではありません。しかし、フットボールファンにシーズンオフに見るものを提供し、彼らのフットボールという食欲を満足させる、刺激的で低予算の選択肢なのです。同時にアリーナフットボールは1,100人以上の選手に、フットボールキャリアを続ける機会を提供しています。

 将来皆さんは、アリーナリーグの試合が日本で開催され、日本人選手がアリーナフットボールをプレイするのを見ることになるかもしれません。

 また、もし皆さんが3月から7月の間にアメリカにいる機会があれば、「ホームタウンフットボール」の試合を是非チェックして下さい。

SEE YOU NEXT TIME!

BILL MARKLEVITS

back number
#115 「リッキー・ウィリアムズの引退はドルフィンズを茫然とさせました。」
#114 「ペイトリオッツは昨年よりもよいチームとなっているようです。」
#113 「NFLの完璧な勝利」
#112 「NFL2004年ドラフト レビュー」
#111 「マニングの願いが叶いました。」
#110 「“NFLドラフト 第1位指名権の行方は?”」
#109 「クラレットのルールへの挑戦は、NFLの根本を揺るがすものです。」
#108 SUPER BOWL 38 レビュー
「ブレイディがペイトリオッツを再びスーパーボウル勝利に導きました。」
#107 「SUPER BOWL XXXVIII プレビュー」
#106 「ファーヴがグリーンベイにマジックをまた取り返しています。」
#105 「ハイズマントロフィーが必ずしもNFLでの成功を確約するわけではありません。」
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#100 「モーリス・クラレットとポール・タグリアブーの対決」
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