Thu, 08/28/2003 1:37 pm UPDATE
2004シーズン NFLとは NFLヨーロッパ NFLイベント NFLフラッグフットボール サイトマップ
NFLビギナー NFLマニア NFLエンタメ コミュニティレポート NFL JAPAN チアリーダー
   NFL JAPAN top page>NFLマニア>コラム
NFLマニア
シーズン関連トピックス
チーム関連トピックス
今週のプレイヤー、コーチトピックス
フランチャイズ物語
NFL戦略アナライシス
ビジネストピックス
コラム
NFL Report Japan

コラム


HOT OFF THE GRIDIRON #77
「スティーヴ・マリウーチとトム・イゾー〜子供の頃からの大親友」(後半)

→前半の記事はこちら

 マリウーチにもイゾーにも、ノートルダム大学でヘッドコーチをする機会はありました。しかし、2人とも今のチームにとどまるために、ノートルダム大学と全く交渉する気はありませんでした。

 イゾーは、ミシガン州立大学を、1度だけでなく2度、3度と全米チャンピオンにしたいと考えていますし、マリウーチは、49ersの歴史の中で6度目となるスーパーボウルタイトルを手に入れたいと考えています。

 真剣にこう考えていることを証明するために、彼らは今よりも高額の契約を断りました。

 3度の全米最優秀バスケットボールヘッドコーチに選ばれているイゾーは、ミシガン州立大学から、160万ドル(約1億9,200万円)の年収とチームの成績に応じたボーナスを受け取っています。あと5年の契約が残っていて、彼がミシガン州立大学でコーチを続けたいと希望すれば、さらにその契約は延長されるでしょう。

 イゾーはNBAのヘッドコーチになることもできました。事実、アトランタ・フォークスは、年収500万ドル(約6億円)以上で5年間の契約をしたいと申し出ました。しかし、イゾーはこれを断りました。

 マリウーチは49ersと年収200万ドル(約2億4,000万円)で契約していますが、49ersは彼との契約を延長するかどうかをフィールドの結果で見極めようとしています。


バッカニアーズの好条件のオファーを蹴って49ersに残ったマリウーチ
 マリウーチは、今シーズン、スティーヴ・スパリアーとレッドスキンズとの契約より高額の契約で、タンパベイのヘッドコーチになることもできました。その内容は、7年契約で年収600万ドル(およそ7億2,000万円)とジェネラル・マネージャー(人事権を含む全権を任される人)兼ヘッドコーチのポジションでした。マリウーチもこれを断りました。

 イゾーは、NBAの申し出を辞退する前に、マリウーチに相談しました。マリウーチも、「私は、ここに残ります。私は49ersの一人です。それが、今の私のすべてです」と発表する前に、イゾーに相談していました。

 ミシガン州アイアン・マウンテンに暮らしている人々の平均的な家計所得は、25,514ドル(およそ306万円)。また、平均的な家の値段は43,600ドル(およそ523万円)です。

 トム・イゾーは、最も高い評価を得ているバスケットボールコーチの一人であるし、スティーヴ・マリウーチも、最も高い評価を得ているフットボールコーチの一人です。

 マリウーチもイゾーもどんなに成功を積み重ねていっても、自分たちの生まれ故郷を忘れることはありません。
 毎年、アイアン・マウンテンでイゾー&マリウーチ ゴルフクラシックというチャリティゴルフ大会を開催しています。その25万ドル(およそ3,000万円)以上にもなる収益金は、おもにアイアン・マウンテン高校や地域の少年スポーツなどに寄付されています。


イゾーもまたNBAコーチの道を選ばずに母校に残った
 また、自分たちの出身大学である北ミシガン大学にも15万ドル(およそ1,800万円)を寄付しました。この寄付金で、北ミシガン大学スポーツ選手の学業サポートを目的とした、“イゾー&マリウーチ・アカデミックセンター”が建設されました。

 トム・イゾーは、全米の最優秀ヘッドコーチに選ばれたとき、次のようにコメントしています。「私の育った場所と世界を交換することはありえません。なぜなら、そここそが、今の私の出発点であって、私が毎日選手たちに教えていることを教え込まれた場所だからです。ミシガン州の上部に位置するこの半島は、ほんとうに特別な場所なのです」。

 ヘッドコーチであるかぎり、選手との問題を避けて通ることはできません。イゾーにとっての大きな問題は、まだ1年生や2年生である選手(例えば、昨年のジェイソン・リチャードソン[現NBAゴールデンステイト・ウォリアーズ]とザック・ランドルフ[現NBAポートランド・トレイルブレイザーズ]、今年のマーカス・テイラーのように)が、突然、NBAへのアーリーエントリーを表明することです。

 イゾーは、彼らの選択を喜んでいなかったわけではないけれども、もう一度全米チャンピオンになろうと堅く決意し、そのために新しい選手をリクルートしています。

 昨シーズン、スティーヴ・マリウーチは、スターWR テレル・オーウェンズとギクシャクした関係を続けていました。この関係は、数ヶ月間メディアに注目され続け、49ersにとっては気がかりなことでした。

 マリウーチは、オーウェンズがダラスでの試合のあとに、カウボーイズのロゴを何度も踏みつけ、カウボーイズを挑発したことへの処分として、試合への出場停止を決めました。

 そのあと、今度は、オーウェンズが、シカゴでオーバータイムの末、37 - 31で敗れたあとに、「マリウーチは、友人のディック・ジャウロン(ベアーズ ヘッドコーチ)とお気楽な試合をしていたのではないか」と発言しました。この言葉を突きつけられたマリウーチは、「彼の発言は配慮に欠けている」と言い返しました。

 チームの和を乱すような公衆論議をいつまでも長引かせたくなかったマリウーチは、アトランタにあるオーウェンズの家に近いホテルで、朝食と昼食を取りながら3時間半にも及ぶ会談を行いました。

 その会談のあとのオーウェンズのコメントは、「私もいくつかのミスをしていましたが、彼もミスをしていました。私たち2人はそれに気づきました。私たちは、正しい段階を踏んで、これからいい方向へ向かっていくと思います」という内容のものでした。

 一方、マリウーチは、「私たちはこれまでのこと、これからのこと、いろいろ話し合いました。この会談は、たいへん意義のあるものになりました。また、選手とコーチ間で会話をもついい機会にもなりました」とコメントしました。

 マリウーチのほうから、関係改善のために歩み寄りをみせたと言えるでしょう。プロ選手をまとめ、リードしていかなければならないマリウーチ。大学生をまとめ、リードしていかなければならないイゾー。もちろん、対象となる人が違えばその方法も違ってはきます。しかし、どちらにも共通していえることは、チャンピオンを狙えるよなチームを作り上げていくためには、ときには、自分が折れることも必要だということです。

 スティーヴ・マリウーチの49ersは、まもなく大阪にきます。そこで、はじめて、ルーキーヘッドコーチ、スティーヴ・スパリアーのいるレッドスキンズと対戦します。

 試合について質問されたマリウーチは次のように答えました。「大阪に行くこと、大阪でプレイすることを、たいへん楽しみにしています。しかし、試合について言えば、いつもとは少し違ったプレシーズンゲームになると思います。オフェンスは、スパリアーがヘッドコーチをしていた頃のフロリダ大学時代のフィルムを研究していますし、ディフェンスは、レッドスキンズの新しいディフェンスコーディネイター マーヴィン・ルイスを知るために、ボルティモア・レイヴンズのフィルムを研究しています。そして、選手の研究をするために、昨年のレッドスキンズの試合を見ています」。

 マリウーチは、彼に近い人たちのあいだでは、コーチ “ムーチ”と呼ばれています。“ムーチ”は、来るべきシーズンに集中し、49ersをもう一度スーパーボウルに出場させようとしています。

 また、“ムーチ”の大親友トム・イゾーは、ミシガン州立大学バスケットボールチームを、6年のうちで5度目となるビッグテンカンファレンスチャンピオンにしようとしています。さらに、もう一度全米チャンピオンを狙おうとしています。

 人生の友、スティーヴ・マリウーチとトム・イゾーは、これからも、ベストコーチを目指し、多くのチャンピオンを獲得していこうと、お互いを励ましあい、お互いに助け合っていくことでしょう。

SEE YOU NEXT TIME!
BILL MARKLEVITS

back number
#115 「リッキー・ウィリアムズの引退はドルフィンズを茫然とさせました。」
#114 「ペイトリオッツは昨年よりもよいチームとなっているようです。」
#113 「NFLの完璧な勝利」
#112 「NFL2004年ドラフト レビュー」
#111 「マニングの願いが叶いました。」
#110 「“NFLドラフト 第1位指名権の行方は?”」
#109 「クラレットのルールへの挑戦は、NFLの根本を揺るがすものです。」
#108 SUPER BOWL 38 レビュー
「ブレイディがペイトリオッツを再びスーパーボウル勝利に導きました。」
#107 「SUPER BOWL XXXVIII プレビュー」
#106 「ファーヴがグリーンベイにマジックをまた取り返しています。」
#105 「ハイズマントロフィーが必ずしもNFLでの成功を確約するわけではありません。」
#104 「バッカニアーズからマジックが消えてゆきました。」
#103 「マービン・ルイスはベンガルズをプレイオフへ導く勢いです。」
#102 「ヴァイキングスは今、NFCで注目のチームです。」
#101 「ディック・ヴァミールはチーフスを好調の波に乗せました。」
#100 「モーリス・クラレットとポール・タグリアブーの対決」
#99 「バッカニアーズはNFLで最高のチームです。」
#98 「全米連覇を狙うオハイオ州立大学」
#97 「ジョン・グルーデンは連覇を狙います」
#96 「トミー・マドックスにどのぐらいの価値があると思いますか?」
#95 「NFLチームがロサンゼルスに戻る日は?」
#94 最善のオーバータイム方式とは?
#93 「NFL のチームはドラフトでディフェンスの選手を探しました。」
#92 「チャールズ・ロジャーズはドラフトで注目のトップアスリート」
#91 「カーソン・パーマーのインタビュー」
#90 「5人の新ヘッドコーチ」
#89 「グルーデンは高くなかった」
#88 「ジョン・グルーデン・ボウル」
#87 「マイケル・ヴィック − 君はどんな活躍をみせてくれるんだい?」
#86 「NFLで最も優れたチームはどのチームでしょうか」
#85 「モーリス・クラレット」
#84 「ジェイク・ポーターのタッチダウン」
#83 「エミット・スミスと偉大なラッシャー」
#82 「デトロイト・ライオンズの新しいスタジアム」
#81 「デイヴィッド・カーの試練」
#80 「大学街でのNFL」
#79 「2002ビッグテンカンファレンス プレビュー」
#78 「マイアミ大学ハリケーンズ、2連覇なるか?」
#77 「スティーヴ・マリウーチとトム・イゾー こどものころからの大親友 (後半)」
#76 「スティーヴ・マリウーチとトム・イゾー こどものころからの大親友 (前半)」
#75 「イーストコーストオフェンスがNFLにやってきた」
#74 「フットボールとサッカー」
#73 「さよなら、クリス・カーター」
#72 「プロフットボールの底辺は”アリーナフットボール2”」
#71 「ドラフトを振り返って」
#70 「新しいエクスパンションチーム、ヒューストン・テキサンズは、2002年のNFLのドラフトで、ナンバーワンピックを取るでしょう。」
#69 「ジョン・グルーデンとアル・デーヴィス」
#68 「ペイトリオッツが示しました。みんなが間違っていたと!」
#67 「第36回スーパーボウルプレビュー」
#66 「天はニューイングランドに味方した!」
#65 「マイアミ大は押しも押されもせぬ全米チャンピオンです」
#64 「カレッジフットボール シーズン回顧」
#63 「ブレット・ファーヴは、NFL史上最強の鉄人QBです」
#62 「ダ・ベアーズ」
#61 「ペンステイトのパターノが、NCAA通算最多勝利を記録」
#60 「フットボールと戦争」
#59 「第3週を終わって、チャージャーズがまだ負けていません!」
#58 「フットボールが戻ってきました。しかし、以前と同じではあるはずがありません!」
#57 「どのチームがローズボウルに進出するでしょうか?」
#56 「ヴァイキングズWRランディー・モスがついにNFL最高給選手です!」
#55 「ハイスクールNo.1QBがオハイオ州立大学入学を決意!」
#54 「ジェリー・ライスとサラリーキャップ」
#53 「2002年 NFL再編成」
#52 「NFLドラフトレビュー」
#51 「NFLドラフト全体1番目指名権を持つ男、チャージャーズの新エグゼクティヴ・ヴァイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャー、ジョン・バトラーとのインタビュー」
#50 「NFLドラフト プレビュー」
#49 「NFLセカンドシーズン」
#48 「RBロバート・スミス引退!」
#47 「NFLコーチに対する勝利へのプレッシャーはどんどん上昇しています!」
#46 「レイヴンズがスーパーボウル優位!」
#45 「NFLプレーオフには、フットボールの興奮が詰まっています!」
#44 「12月はコーチの入れ替わる時期です」
#43 「新HCゲイリー・モーラーは、ライオンズに覇気をもたらす!」
#42 「レイダースが、AFC各チームをびびらせています!」
#41 「ダンテ・カルペッパー、ヴァイキングスをNFLトップに導く」
#40 「ラムズオフェンスは、NFL史上最高に得点力のある攻撃なのです」
#39 「多くの日本のNFLファンには辛い時期ですね」
#38 「カレッジシーズン、キックオフ!」
#37 「フットボールの匂いが漂ってきました!」
#36 「ジョーイ・ギャロウェイ〜カウボーイズ期待の選手」
#35 「チームメイトだったブラウンとアーリントンがドラフト1-2番目」
#34 「ミシガン州立大とNFLドラフト」
#33 「エディー・ジョージ "THE BEAST"」

→戻る