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HOT OFF THE GRIDIRON #89
"グルーデンは高くなかった"

見事にヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを勝ち取ったバッカニアーズ・ヘッドコーチ ジョン・グルーデン
スーパーボウル初制覇を喜ぶバッカニアーズ
第2Qにチームに初のTDをもたらしたFBマイク・オルストット
チーム5個のサックのうち2個を記録したDEシミオン・ライス
試合前の会見でヴィンス・ロンバルディ・トロフィーの前でポーズを取るグルーデン
古巣レイダースを相手に、バッカニアーズを初のスーパーボウル制覇に導いたグルーデン
 1年前、タンパベイ・バッカニアーズのオーナー マルコム・グレイザーは、ジョン・グルーデンを獲得するため、オークランド・レイダースのオーナー アール・デーヴィスに800万ドルを支払い、さらにドラフトの2つの第1巡目指名権と2つの第2巡目指名権を譲渡しました。誰もが、”グレイザーは、グルーデンのために巨額の支払をしすぎたと。”と感じていました。

 しかし、今笑っているのはグレイザーです。そして、老いたアール・デーヴィスは、なぜ自分のチームがスーパーボウルで負けたのかをよく分かっています。

 ジョン・グルーデン率いるタンパベイ・バッカニアーズは、レイダースよりも優れたゲームプランを立てていました。レイダースのことを研究し尽くしたゲームプランでした。そして、バッカニアーズは、スーパーボウルという大舞台でレイダースを完全に封じ込めたのです。タンパベイ・バッカニアーズ・ディフェンスは、QBリッチ・ギャノンがセンターからのスナップを受ける前に、まるでレイダースがどのように動くかを知っているようでした。

 サンディエゴで行われた第37回スーパーボウルで、バッカニアーズ・ディフェンスが完全にレイダースを抑え込み、昔から言われている メディフェンスが勝利をつかむモ ということを改めて証明しました。

 48−21というスコアだけが、その試合が、実際どれほどワンサイドであったかを示しているわけではありません。

 NFL第1位の攻撃力を誇るレイダース・オフェンスは攻めることができず、前半で3ファーストダウンと62ヤードしか獲得することができませんでした。結局、前後半合わせても、ランでは、わずか19ヤードを獲得しただけでした。チーム記録はレイダースの攻撃がどれほどちぐはぐで、いかにタンパベイ・ペースで試合が進んでいたかを示しています。

 グルーデンは、スーパーボウルでレイダースと対戦することが決まってすぐに、ディフェンス・コーディネーター モンテ・キフィンにレイダースのプレイブックを渡しました。キフィンとスタッフ、選手は、そのレイダースのプレイブックを研究し、スーパーボウル前の木曜日、金曜日の実践練習では、ジョン・グルーデン自身がレイダースのQBリッチ・ギャノンのプレイを熱心に真似ていました。グルーデンは、オハイオ州デイトン大学のクォーターバックでした。

 グルーデンは、レイダース・オフェンスの癖だけでなく、選手の長所、短所までよく知っていました。また、リッチ・ギャノンのメパンプフェイクモのあとに、ビッグプレイがたくさん飛び出していることも知っていました。グルーデンは、バッカニアーズ・セカンダリーに、これを想定した練習をさせました。

 この実践練習で、グルーデンはバッカニアーズ・ディフェンスにギャノン対策をさせました。さらに、NFLのオフェンス年間最優秀選手を混乱させるために、これまでの2ディープゾーンディフェンスをパスカバレッジに変更しました。混乱し、あせったギャンノンは、スーパーボウル新記録となる5INT、そのうち3つでリターンTDを決められ、もう1つのスーバーボウル新記録を記録してしまいました。ギャノンにとって、このような最悪の成績は、ヴァイキングズでNFL選手としてスタートしたころ以来のことです。

 第3Q残り4:36のところで、レイダースの合計獲得ヤードが77ヤードであったのに対し、タンパベイはインターセプトリターンだけで78ヤードを記録していました。レイダースのCBチャールズ・ウッドソンが12月24日に右足腓骨骨折の手術を受けたばかりで、脚の金属板に痛みを感じていることを知っていたグルーデンは、ウッドソンを疲労させるため、ゲームの大部分でオフェンスを走らせ、彼のいる方向へボールを投げさせました。

 DEシミオン・ライスとDTウォーラン・サップ率いるバッカニアーズの4人のパスラッシャーは、レイダースのオフェンスラインを封じ込め、ギャノンに5度もサックを浴びせ、プレッシャーをかけ続けました。レイダース・オフェンスがほとんどのファーストダウン獲得に失敗していたので、RBマイケル・ピットマンが124ヤードを走るなどオフェンスが攻め続けているあいだに、バッカニアーズ・ディフェンスラインは疲労を避けることができ、試合をとおしてギャノンにプレッシャーをかけ続けることができたのです。

 スーパーボウルタイトルを手にしたバッカニアーズ・ディフェンスは、1970年代のピッツバーグ・スティラーズ メスティールカーテンモ、1985年のシカゴ・ベアーズ・ディフェンス、2000年のボルティモア・レイヴンズ MLBレイ・ルイスが率いたメ2ギャップモ ディフェンスとともに、NFLの歴史に刻まれるべきです。 メディフェンスがチャンピオン決定戦を制するモということを、みなさんは知っている必要があります。

 今月(1月)はじめ、カレッジフットボールの全米チャンピオン決定戦で、オハイオ州立大学ディフェンスがカレッジフットボール第1位の攻撃力をもつマイアミ大学オフェンスを抑え、全米チャンピオンになった試合を見ました。オハイオ州立大学がその試合に勝てるとは誰も思っていませんでしたが、オハイオ州立大学ディフェンスラインは、マイアミ大学オフェンスを混乱させるスクリメージラインの攻防に勝ちました。

 スーパーボウルに話を戻すと、バッカニアーズ・ディフェンスラインはレイダースを抑え、NFLのトップオフェンスを封じ込め、スーパーボウル優勝を成し遂げました。

 今年は、NFL第3位以内のオフェンスとNFL第3位以内のディフェンスが戦う10回目のスーパーボウルでした。そして、それら10回のうち9回は、ディフェンスの強いチームが優勝しています。オフェンスはみていておもしろく、チケットもよく売れます。しかし、フットボールにおいては、ディフェンスがチャンピオン決定戦に勝利するのです。

 また、レイダースには、将来NFL殿堂入りをするであろうWRジェリー・ライス、WRティム・ブラウン、CBロッド・ウッドソン、そして、最優秀選手賞を受賞したQBリッチ・ギャノンといったタレントがそろっていました。しかし、フットボールはチームスポーツです。バッカニアーズは、最高のチームがチャンピオンになるということも証明しました。

 ジョン・グルーデン 39歳は、史上最年少のスーパーボウル優勝監督になりました。これまでの最年少スーパーボウル優勝監督は、レイダースのジョン・マッデン(ABCスポーツスーパーボウル放送アナウンサー)でした。スーパーボウル優勝時の年齢は、マッデン40歳274日、グルーデン39歳162日でした。 ジョン・グルーデンがタンパベイに与えた影響は目ざましいものでした。2月にタンパペイのヘッドコーチに就任したとき、彼はディフェンス・コーディネーターのモンテ・キフィンしか知りませんでした。人気のあったトニー・ダンジー ヘッドコーチが解雇されたことに不安を感じていた選手やスタッフからの信頼と尊敬を得ることが難しいことも分かっていました。しかし、誰もが、グルーデンの激しいコーチングスタイルに感化されました。

 ウェストコーストオフェンスができるようになるまで時間がかかることを知っていたので、ディフェンスにチームを引っ張り、彼らの素晴らしさをバックアップするように強く要求しました。彼はディフェンスに言いました。「オフェンスを止めて、サックをし、ターンオーバーを奪うだけのディフェンスに満足して欲しくない。ディフェンスに得点して欲しい。今季、少なくとも9回は得点を決めて欲しい。」

 ディフェンスは、ジョン・グルーデンの古巣を相手にしたスーパーボウルで得点を決めました。インターセプトリターンで3度も得点を決め、チャンピオンになりました。
ジョン・グルーデンは賞賛に値します。レイダースのアール・デーヴィスは、なぜレイダースがスーパーボウルリングを手にできなかったのか分かっています。もっといえば、大観衆の目の前でデーヴィスの大事なレイダースを困らせたのがジョン・グルーデンであったことを分かっています。

SEE YOU NEXT TIME!
Bill Marklevits


back number
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