Thu, 08/28/2003 1:36 pm UPDATE
2004シーズン NFLとは NFLヨーロッパ NFLイベント NFLフラッグフットボール サイトマップ
NFLビギナー NFLマニア NFLエンタメ コミュニティレポート NFL JAPAN チアリーダー
   NFL JAPAN top page>NFLマニア>コラム
NFLマニア
シーズン関連トピックス
チーム関連トピックス
今週のプレイヤー、コーチトピックス
フランチャイズ物語
NFL戦略アナライシス
ビジネストピックス
コラム
NFL Report Japan

コラム


HOT OFF THE GRDIRON #97
“ジョン・グルーデンは連覇を狙います”

史上最年少の39歳でスーパーボウルを制覇したジョン・グルーデン

 スポーツの世界でチャンピオンの座を防衛することはとても難しいことです。それがフットボールとなればなおさらです。
 1999年ブロンコス、2000年ラムズ、2001年レイヴンス、2002年ペイトリオッツ、どのチームも連続優勝することの難しさを思い知りました。フリーエージェント制があるため、チームが優勝時のロースターを維持しようとすれば、それには高額な費用がかかります。サラリーキャップが、フリーエージェント選手が自分のプレイに対してより多くのお金を払ってくれるチームへ移籍せざるを得ない現実をつくりだしています。

 1998年と1999年にジョン・エルゥエイ率いるデンバー・ブロンコスがNFLスーパーボウル連覇を果たして以来、2年連続優勝したチームはありません。その後、セントルイス・ラムズは2年連続スーパーボウルに出場し、下馬評でも2連覇達成は確実とされていましたが、その偉業を成し遂げることはできませんでした。
 ジョン・グルーデンは例年より早くチームをキャンプインさせ、“スーパーボウルに連覇するんだ”とチームの士気を高めています。
 NFL史上、スーパーボウル2連覇を達成したヘッドコーチは、有名なヴィンス・ロンバルディ(パッカーズ;1967年・1968年)、ドン・シュラ(ドルフィンズ;1973年・1974年)、チャック・ノル(スティーラーズ;1975年・1976年)、ビル・ウォルシュ(49ers;1989年・1990年)、ジミー・ジョンソン(カウボーイズ;1993年・1994年)、マイク・シャナハン(ブロンコス;1998年、1999年)の6人だけです。このうち、フリーエージェント制がはじまってからの2連覇はシャナハンだけです。また、3連覇を成し遂げたヘッドコーチは1人もいません。
 わずか39歳のジョン・グルーデンは、スーパーボウル2連覇を達成した7人目のヘッドコーチになろうとしています。
 カレッジフットボールでさえ、BCS方式が採用されてからこの5年間、2年連続で優勝した大学はありません。
 今シーズン、オハイオ州立大学が2連覇を目指します。経験豊富で才能豊かな選手がそろっていますが、それでも全米2連覇を達成することは簡単なことではありません。
 フットボールは、プロであろうと、カレッジであろうと、連続優勝することがたいへん難しいスポーツなのです。
 NFLでは、優勝チームが多くのフリーエージェント選手を失うことはもちろんですが、スーパーボウル優勝チームに対するフィールド外での依頼が著しく増え、練習時間を削られることとなります。
 スーパーボウルで勝利をおさめた後、ヘッドコーチ ジョン・グルーデンは1人で300以上にもなるコマーシャルや講演会の依頼を受けました。しかし、連覇を狙うグルーデンは、これらのコマーシャルや講演会などから得られる150万ドル以上もの報酬を断りました。グルーデンは、自分の時間のほとんどを使わなければならないと感じたからです。

サイドラインでのジョン・グルーデン

 スーパーボウルで優勝したチームのレギュラーシーズンスケジュールは厳しくなり、すべての対戦相手がスーパーボウルチャンピオンを倒そうと意気込んでいます。
 やっとの思いで手に入れた成功、いつまでもそのままでいたいと感じるのも人間の性です。それには、優勝争いをするために必要とされるトレーニング、厳しい練習に必要とされる気力と集中力を兼ねそえたある特別なモチベーションの塊のような人間であることが必要です。その意味で、ジョン・グルーデンには連続優勝する可能性があります。

 昨シーズン、グルーデンはコーチとしてNFL史上最も優れた業績をあげました。
 オークランドからタンパベイに移ってきて、チームで仕事をはじめたのが2月。かなり遅いスタートでした。また、バッカニアーズのコーチたちのことを全く知らないなかでのスタートでした。まだ多くの人が前ヘッドコーチ トニー・ダンジーの解任に納得していないにもかかわらず、とにかく早く組織全体から信用を得なければなりませんでした。
 グルーデンは、ディフェンス中心のチームをつくりあげようとしました。これが成功し、ダンジーでは成し遂げることのできなかった頂点に辿りつくことができたのです。もちろん、運もチャンピオンになるために必要な条件の1つです。いいコーチが優勝できるチームをつくりあげ、それに運がプラスされてチャンピオンになることができるのです。
 バッカニアーズは、東京アメリカンボウルで対戦するニューヨーク・ジェッツに、スーパーボウルで勝てたことを少なからず感謝しています。なぜなら、レギュラーシーズン第17週、ジェッツがパッカーズに勝利したことにより、バッカニアーズはNFCプレイオフでホームフィールドアドバンテージを手にすることができ、プレ
イオフ第1回戦を戦う必要もなくなったのです。これで、けがをしたQBブラッド・ジョンソンには、スーパーボウル・プレイオフを戦うまでに、さらに1週間の余裕ができたことになります。
 このオフシーズンに、グルーデンや選手に対する様々な依頼が増えたことに加え、スーパーボウルで124ヤードを記録したRB マイケル・ピットマンが犯した問題にも対処しなければなりませんでした。もし、この家庭内暴行罪で有罪となれば、刑務所に入らなければならないことなります。
 グルーデンとバッカニアーズにとって最も重要なことは、オールプロDT ウォーレン・サップとNT アンソニー・マクファーランドとの契約です。2人とも、今シーズン終了後にフリーエージェントになる予定ですが、再契約に失敗すれば、それは2004シーズンのチームに混乱をもたらすことになるでしょう。 
 リーグトップに並ぶ8インターセプトを記録したオールプロCB ブライアン・ケリーとの契約は、依然まとまっていません。
 スーパーボウルに優勝したときのロースターから、タンパベイ・バッカニアーズはスーパーボウル最優秀選手に選ばれたDB デクスター・ジャクソン(アリゾナ・カーディナルズへ移籍)とC ジェフ・クリスティーを失いました。ジャクソンの抜けた穴は大きいですが、グルーデンはLB ドゥェイン・ラッド、QB ジム・ミラー、WR ジャッケス・グリーン、LB クレイトン・ホワイト、OL ジョン・ウェイド、OL ジェイソン・ホワイトというフリーエージェントのいい選手を獲得することに成功しました。
 このオフシーズンには気を紛らされるようなことがありましたが、グルーデンと主力選手はようやく今シーズンに向けて、フットボールに集中できるようになってきました。
 グルーデンの代理人は、グルーデンにアリゾナ州のチャールズ・ブルワーという弁護士と一緒に過ごす時間をつくらせました。ブルワーは、この40年間世界でもトップクラスの弁護士として評価されています。グルーデンは、メどうすれば成功を持続することができるのかモを学ぶことに興味をもち、ブルワーとはなかなか気が合っていたようです。
 また、グルーデンは、メフットボールが好きですか? 心、情熱と短時間睡眠の勝利モという本を共著で出版します。この本は9月に出版される予定ですが、夢中になってこの本を書いたことにより、グルーデンは勝つことの難しさを再認識し、もっと多くスーパーボウルに勝ちたいと強く意識するようになりました。
 ジョン・グルーデン、タンパベイ・バッカニアーズはトレーニングキャンプに入りました。目標はスーパーボウル連覇。
 今年のグルーデンはバッカニアーズのスタッフ・選手をよく知っています。プレイブックももはや新しいものではなく、グルーデン・オフェンス独特の用語、複雑さも選手やコーチによく理解されています。
 グルーデンはテキサス大学出身の新人QB クリス・シムズ(元NFLQB、現在TV解説者フィル・シムズの息子)を個人的に教えることになるでしょう。東京ドームで、シムズNFL初プレイに期待しましょう。
 バッカニアーズのドラフト第1巡目指名DE デゥウェイン・ホワイト(ルイビル大学出身)は控えとして出場することが予想されます。また、グルーデンはオフェンス・ラインの3選手、ランス・ニモ(ウェストヴァージニア大学出身)、C オースティン・キング(ノースウェスタン大学出身)、G ショーン・マハン(ノートルダム大学出身)を指名し、彼らが先発選手の負担を軽くし、けがをした選手のかわりにいつでも試合に出ることができるようになって欲しいと考えています。
 グルーデン「昨シーズンのスーパーボウル優勝はもうメ古代史モ上のことです。繰り返し優勝するためには長い道のりがあります。まだ1勝もしていません。ゼロです。」
 私は長年にわたり、いいフットボールコーチとそうではないフットボールコーチ、その両者と話をしたり、彼らの話を聞いたりしてきました。ジョン・グルーデンはたいへん優秀なヘッドコーチです。なんといっても若いです。何人かの選手、ほとんどのコーチよりも若いです。それにもかかわらず、彼らはグルーデンの話を聞きます。
その理由は、グルーデンが試合というものを熟知していて、グルーデン自身が彼の周囲のすべての人々にとって励みとなる人だからです。選手はグルーデンの勝ちたいという気持ちと、グルーデンが自分たちを勝利に導いてくれることを分かっています。
 今シーズン、ジョン・グルーデン率いるバッカニアーズがスーパーボウルに優勝する可能性は低いですが、運がグルーデンに味方すれば、優勝できるかもしれません。今シーズンできなかったとしても、まだ時間はあります。2度、3度、スーパーボウル優勝を成し遂げることができるでしょう。
 私は、いつの日か、グルーデンがNFL殿堂入りをするヘッドコーチとして、先に述べたロンバルディ、シュラ、ウォルシュ、ジミー・ジョンソン、マイク・シャナハンと同じように評価されているだろうと断言できます。
 今年の東京アメリカンボウルでは、ジョン・グルーデンに注目し、彼の言っていることを真剣に聞くべきです。

SEE YOU NEXT TIME!
Bill Marklevits


back number
#115 「リッキー・ウィリアムズの引退はドルフィンズを茫然とさせました。」
#114 「ペイトリオッツは昨年よりもよいチームとなっているようです。」
#113 「NFLの完璧な勝利」
#112 「NFL2004年ドラフト レビュー」
#111 「マニングの願いが叶いました。」
#110 「“NFLドラフト 第1位指名権の行方は?”」
#109 「クラレットのルールへの挑戦は、NFLの根本を揺るがすものです。」
#108 SUPER BOWL 38 レビュー
「ブレイディがペイトリオッツを再びスーパーボウル勝利に導きました。」
#107 「SUPER BOWL XXXVIII プレビュー」
#106 「ファーヴがグリーンベイにマジックをまた取り返しています。」
#105 「ハイズマントロフィーが必ずしもNFLでの成功を確約するわけではありません。」
#104 「バッカニアーズからマジックが消えてゆきました。」
#103 「マービン・ルイスはベンガルズをプレイオフへ導く勢いです。」
#102 「ヴァイキングスは今、NFCで注目のチームです。」
#101 「ディック・ヴァミールはチーフスを好調の波に乗せました。」
#100 「モーリス・クラレットとポール・タグリアブーの対決」
#99 「バッカニアーズはNFLで最高のチームです。」
#98 「全米連覇を狙うオハイオ州立大学」
#97 「ジョン・グルーデンは連覇を狙います」
#96 「トミー・マドックスにどのぐらいの価値があると思いますか?」
#95 「NFLチームがロサンゼルスに戻る日は?」
#94 最善のオーバータイム方式とは?
#93 「NFL のチームはドラフトでディフェンスの選手を探しました。」
#92 「チャールズ・ロジャーズはドラフトで注目のトップアスリート」
#91 「カーソン・パーマーのインタビュー」
#90 「5人の新ヘッドコーチ」
#89 「グルーデンは高くなかった」
#88 「ジョン・グルーデン・ボウル」
#87 「マイケル・ヴィック − 君はどんな活躍をみせてくれるんだい?」
#86 「NFLで最も優れたチームはどのチームでしょうか」
#85 「モーリス・クラレット」
#84 「ジェイク・ポーターのタッチダウン」
#83 「エミット・スミスと偉大なラッシャー」
#82 「デトロイト・ライオンズの新しいスタジアム」
#81 「デイヴィッド・カーの試練」
#80 「大学街でのNFL」
#79 「2002ビッグテンカンファレンス プレビュー」
#78 「マイアミ大学ハリケーンズ、2連覇なるか?」
#77 「スティーヴ・マリウーチとトム・イゾー こどものころからの大親友 (後半)」
#76 「スティーヴ・マリウーチとトム・イゾー こどものころからの大親友 (前半)」
#75 「イーストコーストオフェンスがNFLにやってきた」
#74 「フットボールとサッカー」
#73 「さよなら、クリス・カーター」
#72 「プロフットボールの底辺は”アリーナフットボール2”」
#71 「ドラフトを振り返って」
#70 「新しいエクスパンションチーム、ヒューストン・テキサンズは、2002年のNFLのドラフトで、ナンバーワンピックを取るでしょう。」
#69 「ジョン・グルーデンとアル・デーヴィス」
#68 「ペイトリオッツが示しました。みんなが間違っていたと!」
#67 「第36回スーパーボウルプレビュー」
#66 「天はニューイングランドに味方した!」
#65 「マイアミ大は押しも押されもせぬ全米チャンピオンです」
#64 「カレッジフットボール シーズン回顧」
#63 「ブレット・ファーヴは、NFL史上最強の鉄人QBです」
#62 「ダ・ベアーズ」
#61 「ペンステイトのパターノが、NCAA通算最多勝利を記録」
#60 「フットボールと戦争」
#59 「第3週を終わって、チャージャーズがまだ負けていません!」
#58 「フットボールが戻ってきました。しかし、以前と同じではあるはずがありません!」
#57 「どのチームがローズボウルに進出するでしょうか?」
#56 「ヴァイキングズWRランディー・モスがついにNFL最高給選手です!」
#55 「ハイスクールNo.1QBがオハイオ州立大学入学を決意!」
#54 「ジェリー・ライスとサラリーキャップ」
#53 「2002年 NFL再編成」
#52 「NFLドラフトレビュー」
#51 「NFLドラフト全体1番目指名権を持つ男、チャージャーズの新エグゼクティヴ・ヴァイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャー、ジョン・バトラーとのインタビュー」
#50 「NFLドラフト プレビュー」
#49 「NFLセカンドシーズン」
#48 「RBロバート・スミス引退!」
#47 「NFLコーチに対する勝利へのプレッシャーはどんどん上昇しています!」
#46 「レイヴンズがスーパーボウル優位!」
#45 「NFLプレーオフには、フットボールの興奮が詰まっています!」
#44 「12月はコーチの入れ替わる時期です」
#43 「新HCゲイリー・モーラーは、ライオンズに覇気をもたらす!」
#42 「レイダースが、AFC各チームをびびらせています!」
#41 「ダンテ・カルペッパー、ヴァイキングスをNFLトップに導く」
#40 「ラムズオフェンスは、NFL史上最高に得点力のある攻撃なのです」
#39 「多くの日本のNFLファンには辛い時期ですね」
#38 「カレッジシーズン、キックオフ!」
#37 「フットボールの匂いが漂ってきました!」
#36 「ジョーイ・ギャロウェイ〜カウボーイズ期待の選手」
#35 「チームメイトだったブラウンとアーリントンがドラフト1-2番目」
#34 「ミシガン州立大とNFLドラフト」
#33 「エディー・ジョージ "THE BEAST"」

→戻る