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| 果たしてコルツの牙城を崩すチームは出るか |
AFC南地区は強い共通点を持つ4チームによって構成される地区である。
テキサンズ、コルツ、ジャガーズ、そしてタイタンズの4チームはすべて、ディフェンス・コーディネーター出身のヘッドコーチが指揮を執る。ドム・ケイパーズ(テキサンズ)、トニー・ダンジー(コルツ)、ジャック・デル・リオ(ジャガーズ)、そしてジェフ・フィッシャー(タイタンズ)、彼らは皆ディフェンスにおいてその名声を築き上げてきた4人である。またこのAFC南地区では、各4チームともQBのスターターはドラフト1巡指名の選手が務める。デヴィッド・カー、ペイトン・マニング、バイロン・レフトウィッチ、そしてスティーヴ・マクネアは、最高級の素質を見込まれてキャリアーをスタートさせた4人である。
AFC南地区では今年、フリーエージェントで加わった選手以上に多くの才能ある選手たちが他の地区へと去って行った。タイタンズとコルツはフリーエージェント、引退、トレードそしてサラリーキャップによるカットを理由に2チームで合わせて14人もの選手を手放すことになった。にも関わらず、両チームともドラフト以外ほとんど補強を行わなかった。今シーズン、これまで実力優位と言われてきたこの2チームも急成長中のジャガーズとテキサンズに対しては慎重な戦いを強いられることが予想される。タイタンズもコルツも今年はドラフト1巡指名権を有しておらず、戦力流出の穴埋めを行わなかった。
その一方で、ジャガーズとテキサンズはフリーエージェントやドラフトで積極的な活動を行い、今オフシーズンに充実した人材の補強を図った。では、彼らはAFCに君臨する2つの強豪チームを追跡する十分な手筈を整えることができたのか。いや、それは実際まだだろう。だが、彼らはもはやタイタンズやコルツにとって簡単に勝ち星を計算できるチームではなくなっているはずだ。
AFC南地区各チームのディフェンス畑出身のヘッドコーチたちに目を向けると、貧弱なディフェンスと強力なランオフェンスの印象を受ける。昨年AFC南地区4チームはすべて、300点以上の失点を喫した。その数字をどのチームも300点以上の失点を許さなかったAFC東地区の4チームに比べると、ディフェンス重視のスタイルと呼ぶには程遠い。また、その素晴らしいとされるランオフェンスをとってみても、AFC南地区では昨年TDランは30しか記録されていない。AFC西地区の54TDという数字と比べれば、AFC南地区をラン中心の地区と呼ぶにはまだ道のりがある。
だが、AFC南地区にはNFLを代表する2人の優秀なQBが存在する。事実、マニングとマクネアは2003シーズンのリーグMVPを同時受賞した。TDパスの数字においてはAFC南地区と似た地区は他に存在しない。この地区では4チームの先発QBが、昨シーズン通算76のTDを量産した。この数字について言えば、AFCで2位にランクされる地区に15もの差をつけている。
2004シーズン、AFC南地区の抱える5つの重大な設問
1. コルツは効果的なディフェンスを完成させ、スーパーボウルに到達する道を切り拓くことができるか?
2. タイタンズはフリーエージェントで過去2年間に被ったダメージのすべてを吸収し、プレーオフの常連としての地位を守ることができるのか?
3. 1勝7敗というスタートにも関わらず、ジャガーズが昨年見せた後半の奮闘は、2004シーズンにおいて、彼らがプレーオフ出場を果たすのに十分な可能性を示したか?
4. ケイパーズは自らの3年目のシーズンにおいて、彼がパンサーズという若いエクスパンション・チームで披露したのと同じマジックを再現することができるか?それとも同じエクスパンションでも、ブラウンズと同じ道を歩んでしまうのか?
5. AFC南地区がスーパーボウル王者を輩出するにはあと何年かかるだろうか?NFLで過去にスーパーボウル王者が誕生していないのはこの地区だけである。
それではこれから各チームに目を向け、新シーズンに対していち早くアプローチしていこう。
<ヒューストン・テキサンズ>
テキサンズが勝ち越しのシーズンを記録するまで、エクスパンションというタグは彼らに付けられたままだ。昨年の5勝11敗という数字は彼らが発展段階にあるというアピールにはならなかった。だが、ポジティヴな要素もまたいくらか垣間見ることはできた。
チーム設立時、テキサンズはディフェンスには金銭を費やし、オフェンスは育成していく方針をとった。それはケイパーズが数年前にパンサーズで行ったのと同じ手法だった。確かにそれは効果的なプランニングだったが、昨年DLを襲ったケガという要素がユニットの効力を完全に台無しにしてしまった。しかし今年はDTセス・ペインとDEゲイリー・ウォーカーも順調な回復ぶりを見せているのをはじめ、新たにCBダンテ・ロビンソン、LB/DEジェイソン・ベイビンという2人の楽しみなルーキーを獲得した。
ケイパーズはロビンソンの入団によって、アーロン・グレンの相棒となる優秀なカヴァーCBを手に入れたと同時に、マーカス・コールマンをSにコンバートさせることが可能になったのはもちろん、さらに重要なことには、かつてよりブリッツやゾーンドッグを多用させる方針が選択できるようになった。サック数において、テキサンズの選手は1人としてカンファレンスのトップ40にランクインしてこない。もし、彼らがマニング、マクネア、レフトウィッチをほんの数回しか捕らえることができなければ、テキサンズがそのライバルたちを倒すことは不可能に近くなるだろう。そんな状況の中、ロビンソンの存在はケイパーズをしてジェイソン・ベイビン、ジェイミー・シャーパー、そしてカイリー・ウォンをより多くのプレーでブリッツに送り込む決断へと導くはずだ。彼らだけでも、あわせて20サック近くを量産することが期待できる。
オフェンスに関しては、QBデヴィッド・カーが2002年の76被サックから2003年は36被サックに減少したという事実は、非常に好ましい兆候である。彼についての大きな懸念は、彼がシーズンを通して9TD以上のパスを記録することができるかどうかである。カーはプロ入り以来2シーズン、1年で9TDずつしか決めておらず、また、逆にインターセプトは合わせて28も喫している。ただ、昨年ルーキーながら素晴らしい活躍を見せたWRアンドレ・ジョンソン、TEベニー・ジョップルの復帰、そしてRBドマニック・デーヴィスの急成長によってチームはよ期待のできる陣容となり、大きな可能性を秘めていると言っていいだろう。
RBドマニック・デーヴィスは昨年、最初の4試合で28回のキャリーしかしていないが、それでもシーズンを通して1000ヤード以上のラッシュを記録した。今年、フリーエージェントで右OTトッド・ウェイドを獲得したことと、相手ディフェンスがWRアンドレ・ジョンソンにマークを集中させることで、デーヴィスの数字は1200ヤードという一歩先の領域へ到達する可能性が高い。
テキサンズについて研究すると、彼らの成績とは矛盾した事実が浮かび上がってくる。テキサンズは昨年、パンサーズを打ち破り、ペイトリオッツとも最終的に20対23と敗れはしたもののオーバータイムに突入する素晴らしい接戦を演じてみせた。彼らは昨年スーパーボウルに出場した2チームに対して他のどのチームよりも素晴らしいパフォーマンスを披露したのである。また、開幕戦での彼らもまた怖い存在へと変貌する。テキサンズは、2年前にはカウボーイズを打ち倒し、また昨年では敵地マイアミに乗り込み、ドルフィンズを相手に番狂わせを演じてみせた。
また別の一面では、チャド・スタンリーは昨年NFL最多の97回のパントを蹴ったことも特筆すべきだろう。テキサンズのAFC南地区での成績は昨年1勝5敗で、1試合の平均得点はわずか19得点だった。さらに悪いことには、彼らの12月だけの成績をとってみると成績は1勝3敗、1試合の平均得点は11にまで落ちる。コーチたちは通常、シーズンの後半でチームに勢いを生み出したいと考えるが、テキサンズはそれができなかった。
最後に一言。テキサンズは開幕戦でチャージャーズ、続く第2戦でライオンズと相対し、2004シーズンの幕を開ける。第6週まで同地区内のライバルとの対戦がない。彼らがなんらかの勢いを生み出し、ある程度の自信をつけ、AFC南地区に大きな旋風を巻き起こすには十分な時間である。8勝8敗という成績がテキサンズには現実的な数字だろう。しかし、今年の彼らはコルツやタイタンズにとって危険な存在になるだろう。
<インディアナポリス・コルツ>
昨シーズン、マニングはコルツをAFC決勝まで導き、報酬として1億ドルという破格の契約を手に入れた。確かに彼の活躍はその数字に見合うものだった。だが、スーパーボウルを勝つために彼の周りには十分な才能を結集させておくことがこれからの課題となってくるだろう。マニングの持つ2つの強力な武器は今年で契約最終年に突入する。NFLを取り巻く評判では、コルツにはエジャリン・ジェームス、マーヴィン・ハリソン、その両者を残留させる余裕はないとの声が有力だ。
そして、ディフェンスにおいて何人か才能ある選手を補強していくこと、それがコルツのこれからの重要課題となる。LBマーカス・ワシントン、CBデヴィッド・マックリン、他何人かの先発選手がチームを去ったことによって、ディフェンス陣が一歩後退してしまったことに疑いの余地はない。偉大なチームにはスーパースターが欠かせない。だが、その他の質の高い先発選手や選手層の厚さもまた必要不可欠な要素である。その点がコルツが抱える大きな問題である。
コルツのオフェンスは昨年、1試合平均28得点を誇ったが、その数字を2004シーズンでも記録するのは厳しくなるかもしれない。彼らが直面するもう1つの問題として、ペイトリオッツがプレーオフで彼らを封じ込めた作戦の存在がある。数年前にペイトリオッツがラムズをスーパーボウルで打ち倒した時、ペイトリオッツはカート・ワーナーとラムズのオフェンスを封じる1つの綿密な作戦のお手本を作り上げた。多くのチームがそのペイトリオッツの作戦を踏襲する中で、ラムズがその作戦に対応するまでにある一定の期間を要した。そしてペイトリオッツは再び、コルツに対しても同様のお手本を作り上げた。彼らはハリソンに対してフィジカル面で勝負に挑み、さらにフェイクのブリッツを多用した。その結果、マニングが4つのインターセプトを喫するなど、それまで勝ち進んできたプレーオフ2試合で38点、41点と快進撃を続けていたコルツのオフェンス陣はわずか14得点に封じ込められ、スーパーボウルへの道を閉ざされてしまうこととなったのだ。
また、昨年エジャリン・ジェームスは3試合に欠場しながらもランで1200ヤード以上を記録した。今年、彼がケガなくシーズンをプレーすることができれば、1500ヤード以上のランに加え、12か13のTDを記録する可能性が高い。だが、それは同時に、コルツがジェームスとハリソンの両方を残留させる道をさらに険しくする結果を招くことになる。ハリソンは常に、そして今年も100に近い数字のパスキャッチを記録するはずだ。
また、Kマイク・ヴァンダージャクトは今年、昨年記録した37回中37回キック成功という数字に匹敵するパフォーマンスを見せることができるだろうか。コルツが昨年、FG1本以下の点差で5つの星を積み重ねていることを考えれば、彼に昨年並みのパフォーマンスが求められることは間違いないだろう。コルツが抱えるもう1つの深刻な問題といえば、バックアップQBに関することだろう。マニングはダン・マリーノのように素早い判断力で、敵に触れられさえする前にボールをリリースすることができる。だがもし彼がケガでもすれば、コリー・ソーターをバックアップQBとして抱えるコルツはかなりの苦戦を強いられることになるだろう。
ディフェンスではラインのサイズが小さく、ランディフェンスが課題となる。昨シーズンは1試合平均の許したラン獲得ヤード数でNFL全体24位と低迷した。この数字により相手チームは時間稼ぎにランプレーを多用し、マニングをフィールドに登場させない作戦に出てくるだろう。コルツのDEドワイト・フリーニーは確かに優秀なパスラッシャーであるが、相手チームはTEを2人起用するシリーズを増やし、そのサイズを活かしてコルツの軽量級パスラッシャーを封じ込めてくるだろう。こうした状況に加え、LBロブ・モリスもダンジーのカヴァー2・ディフェンスに完全に適した機動力豊なLBとはいえず、コルツはこの点でも苦戦を強いられるだろう。
最後に一言。コルツは間違いなくAFCの中でも強豪チームの1つであり、その過小評価されたOLと何人かの優秀な技術を持った選手の活躍により、再び地区タイトルを奪取することだろう。昨年1月のAFC決勝を見た時、私はその試合が雪のフォックスボロではなくRCAドームで行われていたら結果は全く異なっていたのではないか、と思って止まなかった。今年コルツがスーパーボウルに到達するには、プレーオフを通してのホームフィールド・アドヴァンテージの獲得、カンファレンス決勝での30ポイント以上の得点、そしてヴァンダージャクトの調子が完璧であること、これらの3点が恐らく必要となってくるだろう。そのためには確かに多くの課題が山積みされているが、それをクリアしていくのは決して不可能なことではない。
<ジャクソンヴィル・ジャガーズ>
ジャガーズの2003シーズン後半に見せた躍進には、多くの人々が目を見張った。RBフレッド・テイラーはケガなくシーズンを過ごし1500ヤード以上のラン獲得を記録し、さらに特筆すべきはレフトウィッチがQBとして大きく成長したことであった。だが、アウェイの試合で1勝もできなかったチームがプレーオフ出場を狙うのは、若干難しい目標設定であったのかもしれない。
ディフェンスはNFLでも最高のランストップ・ユニットとして大きく花開いた。特にDTマーカス・ストラウドとジョン・ヘンダーソンの2大巨頭はNFLでも屈指の実力を誇ると私は思っている。彼らは若く、さらに成長を続けている。だが、DLの内側にこの2人の強力な選手を抱えていながら、なぜヒュー・ダグラスとトニー・ブラッケンズは合わせて10サック以下なのかが不思議でならない。
さらに、このNFL屈指のランディフェンスを誇るユニットも第3ダウンの成績だけをみるとNFL全体で31位の成績に落ち込んでしまう。セカンダリーが悪いというわけではないが、さらなる奮闘が求められるだろう。特にマニングやマクネアに対しては。そんなセカンダリーに関しては、オフシーズンに注目に値する大きな動きがあった。それはパンサーズからSディオン・グラントを獲得したことである。彼は昨年タックルを量産しセンターフィールダーとしてその幅広い守備範囲を強力にアピールした。そしてこの移籍はHCデル・リオに対してラショーン・メイシスをSにコンバートするのではなくCBで使い続ける方針を可能にした。今から1年後、多くの人々がメイシスを優秀なCBであると認識するようになるだろう。
オフェンスに関していえば、ドラフトで獲得したWRレジー・ウィリアムはAFC南地区の他のどのルーキーよりも大きな衝撃を与えることだろう。ジャガーズにはサイズとスピードを兼ね備えたWRの存在が絶対的に必要であり、レフトウィッチはシーズン中盤までに彼とのコンビネーションを確立させなければならない。
そしてRBフレッド・テイラー。彼は昨年、AFC南地区内の対戦で1試合平均100ヤード以上のラン獲得を記録した。彼がその質の高いパフォーマンスを今シーズンも継続することができれば、レフトウィッチによるパス攻撃もさらに大きな効果を生むことだろう。また私は、オフェンスにおけるもう1つの新たな側面として、ランナーとしてのレフトウィッチに期待したい。彼はスピードがあるわけではない。だが彼には195cm、109kgというサイズがある。昨年、彼は平均4.3ヤードのラン獲得と2TDランをマークした。たとえレフトウィッチが今年400ヤード近いラン獲得、4〜6TDランという成績を残したとしても、私のみならずNFL各チームのディフェンス・コーチたちは誰も驚きはしないだろう。とりわけレッドゾーンにおいてランプレーをいとわないQBは、今もなおNFLのディフェンス陣の頭を悩ませる大きな問題である。
最後に一言。ジャガーズは過去3シーズンでわずか17勝しかあげていない。だが私は、昨シーズン第4Qのパス成功率で60%の成績を誇り、誰もがパスプレーを想定してくる状況下でわずか5つのインターセプトに対して7TDを記録したレフトウィッチの活躍に期待したい。ジャガーズは今年、タイタンズやコルツに対して一矢報いる可能性は高い。彼らはもはや楽な対戦相手ではないはずだ。だが同時に、このAFC南地区の巨人であるタイタンズやコルツを押しのけてプレーオフに出場するにはまだ1年くらいの期間がかかりそうなのもまた事実である。今シーズンは9つほどの勝ち星を挙げ、2005シーズン大躍進への布石を敷きたいところだ。
<テネシー・タイタインズ>
NFLのどのコーチに尋ねても、今シーズンはタイタンズにとっての正念場、という答えが返ってくるだろう。それはジェフ・フィッシャーHC、そしてフロイド・リースGMの態度にも反映されている。強力なホームフィールド・アドヴァンテージを誇り過去5年間で56勝を挙げたタイタンズに今、サラリーキャップの重圧が強力に圧し掛かり始めている。
タイタンズは数年前、悲願のスーパーボウル制覇達成へ試合終了間際あとわずか数インチのところにまで迫った。だが、あの瞬間が彼らにとっての唯一のチャンスであり、そろそろ他の場所へ答えを求める時がきたようだ。タイタンズはそれが見込み違いであることを願うだろう。確かにQBスティーヴ・マクネアがケガなくシーズンを過ごせれば、周囲を黙らせる結果が得られるかもしれない。あるGMは言う。「マクネアはパッカーズにとってのブレット・ファーヴと同じような選手なんだ。彼がいる限り、タイタンズには常にチャンスがある。」
今年、ついにサラリーキャップがDLを襲った。ジャヴォン・カース(9.5サック)とロベア・スミス(4.5サック)を手放したチームは今、その穴埋めをドラフト1巡目ではないルーキーたちで補おうとしている。もちろんリスクは覚悟の上だろう。さらにDEケヴィン・カーターをDTへコンバートする動きもある。確かにカーターにはパスディフェンスにおいてはDTのポジションを経験している。だが、ランディフェンスについてはまた違う次元の話である。理想のシナリオはアルバート・ヘインスワースがいくらか減量し、ドラフト3巡指名のランディ・スタークスが能力を発揮することである。そうすればカーターがDEのポジションから動く必要はなく、トラヴィス・ラボーイやアントワン・オドムもDEのローテーションに加わることが可能となるだろう。
キース・ブラックはオールプロLBにも選出され、フィールド上に変化をもたらすことのできる選手として成長した。同じことがCBサマリ・ロールに対しても言える。また、Sタンク・ウィリアムスのような特出したタフネスを売りとする典型的なタイタンズの選手もセカンダリーには存在する。とにかく今ナッシュヴィルで起こっている問題は、このチームが常に維持してきた質の高い選手層の減退である。ディフェンスのほとんどのポジションで経験や才能のあるバックアップ選手は存在しない。
オフェンスでは今、ついにチームの魂であるRBエディー・ジョージを解雇した。フィッシャーはチームの精神的な支柱として彼を認識しているが、彼の成績は別の事実を物語っていた。ジョージにもはや数年前のような爆発力はないのは明らかであった。精神的な支柱というタイプの選手は、フィールドでの実力自体に翳りが見え始めた時点で、その精神面でチームをリードする能力も同時に失ってしまうのである。ジョージは昨年、レギュラーシーズンで100ヤードランを超えたのは2試合しかなかった。そして新シーズン、再び彼が300回強のキャリーで平均3.3ヤードの数字を叩き出すのでは意味がないのだ。ジョージの穴はクリス・ブラウンが埋めることになる。
それではマクネアはどうか。彼はシーズン中、もうほとんど練習に参加することはないだろう。そしてフィッシャーはそのことをチームに理解させようとしている。だが、昨年の第3ダウン最高の成績、第4QではNFL2位の成績、そしてAFC最少のたった9つの被インターセプトという成績を誇るQBの動向について、今さらチームに理解を求める必要はないだろう。また、WRデリック・メイソンも35レシーヴで第3ダウンの成績としてはAFC1位を誇った。だが私には、タイタンズがジェッツへとトレードに出したジャスティン・マッケアリンズは大きな損失になるような気がしてならない。マッケアリンズはタイタンズのビッグプレーメーカーとして急成長中だっただけに、彼の1レシーヴ平均17.3ヤード獲得という成績はチームにとって激しく惜しまれる存在になるだろう。私はその穴埋めとしてドラフト2巡指名TEベン・トループに期待している。何度も言うが、ルーキーたちですら今すぐにパフォーマンスをすることを要求されているのである。
最後に一言。タイタンズにとって、ジャガーズ戦とテキサンズ戦での勝利はもはや何の確証も存在しない。そしてもう1つ忘れてならないのは、昨年タイタンズがコルツ戦で2度も打ちのめされているという事実である。そんな状況の中、それ以後チームがさらに戦力を削減してきたことの意味は深刻である。だが、その一方でプレーオフの対戦でスーパーボウル王者となったペイトリオッツに14対17と健闘した事実も忘れてはならない。彼らはいまだにNFLのトップチームとして君臨しているのである。タイタンズは頑強なOLによって10か11勝は挙げることだろう。そしてワイルドカード・チームとしてもう一度ポストシーズンへの切符を手にするはずだ。
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