第12回
『TAMPA 2』を攻略するためのジャイアンツ・ゲームプランがいかに崩れたか
〜第12週 ニューヨーク・ジャイアンツ×タンパベイ・バッカニアーズ戦〜 |
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| ジャイアンツQBケリー・コリンズに襲い掛かるバッカニアーズ・ディフェンス |
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| 第1QにジャイアンツのファンブルをリカヴァーしたLBシェルトン・クォールズ |
今季のサプライズの1つに、タンパベイ・バッカニアーズの崩壊がある。その理由にはいろいろ考えられるが、一番はやはり無敵と思われたディフェンスが、大事なところで耐え切ることができない、という事実であろう。
確かにキーション・ジョンソンとヘッドコーチジョン・グルーデンの確執や、多くの負傷者の存在も原因に挙げられるだろう。それよりもDLのウォーレン・サップやアンソニー・マクファーランドをオフェンスのスペシャルユニットに入れるなどいうやり方も、当人たちは別にして、今季の不調の一因となっていると僕は考える。なぜなら対戦相手のチームの中に、彼らに対する敵愾心をより強く生んでしまっているからだ。
その結果、彼らはスーパーボウルチャンピオンであるゆえに各チームから最大級のチャレンジを受けるだけでなく、サップのようなカラフルな選手が好きなように振舞うことによって(そういえば元バックスHCトニー・ダンジー率いるインディアナポリス・コルツとの一戦では、ゲーム前のストレッチの際に、サップが入ってはいけない相手チームのフィールドにわざと入って、怒りを招いたこともあった)、余計に相手チームをファイアーアップさせることになっている。そこに『驕り』と言っていいものを見るのは、果たして僕だけだろうか。
そのバックスも後がなくなってきていた第12週、マンデーナイトで同じく後のなくなっていたニューヨーク・ジャイアンツと対戦した。ともに4勝6敗。これに負けたほうが7敗目を喫することになり、プレーオフ進出の可能性がかなりの可能性でなくなってしまう。両者にとって非常に重要なゲームとなった。
ジャイアンツにとって幸いなことに、キーション・ジョンソンとグルーデン、そしてジェネラル・マネジャー、リッチ・マッケイの関係が最悪となり、ジョンソンが残りのシーズンすべてについて出場資格をチームにより停止されることになった。ごたごたもここに極まれリ、といっていい有様で、ジャイアンツに有利に働くのは間違いなかった。
しかし、ジャイアンツはジャイアンツで問題を抱えていた。ダウン更新の回数はリーグ1位、獲得ヤードでは3位と驚異的なボールコントロール能力を発揮していながら、得点力はリーグで25位という状態だったからだ。またディフェンスはディフェンスで、レッドゾーンに入られると、毎回のようにタッチダウンを奪われる。このゲームに先立つ数ゲームでは、12回連続でレッドゾーンの攻撃をタッチダウンとされていた。
それぞれに問題を抱え、その出口を求めてこのゲームに臨んでいる感がした。
さて、話が逸れた。バックス不調の原因の第一として僕が挙げたのは、ディフェンスの不振である。その理由は多く指摘されているように、バックスの『TAMPA 2』と呼ばれる無敵のディフェンスが、オフェンスだけでなくディフェンスにも研究されるようになり、その結果そのメカニズム、ストロングポイントそしてウィークポイントまでが明らかになってしまったことからである。
今ではバックス出身のコーチが移籍した先だけではなく、ほとんどすべてのチームにおいて同様のスキームが使用されるようになった。その結果、すべてのオフェンスは『TAMPA
2』の攻め方を熟知するようになり、それが今季の不振をもたらしている。
そこで簡単に『TAMPA 2』ディフェンスについて説明を加えた上で、それをジャイアンツがどのように突き崩そうとしたのか、そしてなぜそれが失敗したのか、について、今回は分析していきたいと思う。
本来カバー2と言うのは、ディープを守るのに2人をもってする、というのが基本となる。それを成功させるために、CBはWRを内側に押し込み、LBはインサイドレシーバーを外側に押し出すことによって、セーフティへとレシーバーを近づけてやることが重要になる。
しかしオフェンスはそれでも3人のレシーバーをサイドラインとセーフティの間のシーム(図1青ゾーン)に走らせ、2人に対して3人をマッチアップさせようとする。そして一旦パスが決まると、15ヤード以上のゲインを生み出し、ディフェンスを混乱に陥れる。 |
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それに対し、TAMPA 2では、MLBを中央奥深くに走り込ませることで、中央のシームをカバーし、セーフティたちはサイドラインに向けて走ることで、サイドラインを封じ込めてしまう。カバー2の一種でありながら、実は3人がディープを守るところにこのディフェンスの特筆すべき特徴がある。
こうすることによって、CBはハードなバンプから解放され、ラン守備においても早いリアクションが可能になる。もともとバックスの場合は、強力なDLがいるため、セーフティがランと気付いてからスクリメージまで上がってくるための時間稼ぎができる。それゆえすべてのディフェンダーがランディフェンスに関わることができるという副次的な効果が生まれる。
ここに『TAMPA 2』の恐ろしさがある。ランを出そうにもDBを含めすべ全ての選手がファクターとなり、パスを投げようにもカバー2特有のシームが存在しない。ターゲットを探すうちにQBはDLによるプレッシャーを受けることにもなるため、ほぼ完璧なスキームのように思われた。
しかし成り立ちを考えると、確実にシームは存在するし、攻めどころは間違いなく、ある。それを2つに絞って述べることにする。
1つ目は、これを3ディープの一種と考えることによって生まれる。図中赤ゾーンを見て欲しい。セーフティが広がることによって、MLBが中央に取り残される。MLBはディープまで下がったとしてもLBには違いない。カバーできるレンジも違えば、リアクションのスピードもDBに比べると遅い。それゆえMLBの両側、外側に散ったセーフティとの間にシームが生じる。
同時にパスとわかってから一目散にMLBが下がることから、その前のアンダーニースにソフトスポットができる。OLBは特にインサイドレシーバーがいれば、彼らに対しプレーしなくてはならないため、MLBの前のゾーンは2番目以下のプライオリティーしか持たせられない。それゆえこのMLBの前のゾーンもまたオープンスポットの1つと考えてよい。
もう1つの考え方としては、MLBが下がるために3ディープが形成されるのであれば、MLBが下がることができないような仕掛けを仕込んだらいいということである。
具体的にはプレイアクションをいれることによって、MLBにランリアクトさせておく、ということである。セーフティはそのまま受け持ちのゾーンに広がるため、MLBが下がることが出来ないことによって、中央には大きなシームが生まれる。これは通常のカバー2によって生まれるシームよりはるかに大きいものであり、フォーメーションをしっかりと選択することで、確実にビッグプレーにつなげることができる。
ジャイアンツはこの考え方に従ってゲームをプランニングし、それは誰が見ても秀逸なものであった。しかしこの日のジャイアンツには、ゲームプランの実践において問題が発生し、結局は用意したプランの半分ほどしか成功させることはできなかった。
図2を見ていただきたい。これは2TE1RBのフォーメーション(この後ダブルと呼ぶ)に対し、バックスが8メンフロントで対応したものである。これはTAMPA
2とは勿論違うものであるが、これが一つ目に挙げた考え方をよく説明してくれるので、あえて挙げることにした。 |
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ジャイアンツは2人のTEをアウトサイドリリースさせ、それから縦に真っ直ぐ走らせた。2人のとったコースは、中央のセーフティ26ドワイト・スミスを挟むものである。こうやって挟み込むことで、スミスにどちらにも反応させないようにすることが出来、またカバーをしている56ライアン・ニースや47ジョン・リンチとの間で1対1のマッチアップを作ることができる。
通常TEというのは、スピード的には勝てないかもしれないが、そのサイズによってSSやOLBに対しては有利なマッチアップを作り出すことができる。この日出場を熱望されていたエースTEジェレミー・ショッキーがゲーム前のドクター判断で出場できなくなったことは大きな痛手であったが、このプレーを見る限りそれは余り影響ないように思われた。
実際83マーセラス・リヴァースは56ニースとの間で完璧なマッチアップを生み出し、スミスが反応できないままに、QB5ケリー・コリンズのパスはリヴァースへ放たれた。ただしボールは少しリードし過ぎとなり、残念ながら失敗となる。
同じドライブから次の図3のプレーを拾ってみた。これも基本線は同じ。3ダウン1というシチュエーションであったことから、マックスプロテクションの更に上を行くフルマックスプロテクションのシングルレシーバー勝負のプレーである。 |
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バックスディフェンスはそのまま『TAMPA 2』を実行したが、プレイアクションが入る中で、47リンチの動きが遅れてしまった。81アマニ・トゥーマーに投げられたボールは、20ロンデ・バーバーにもそしてリンチにも届かない完璧なものであったが、トゥーマーは何を思ったかフックの位置で一旦足踏みをし、それが元で彼自身もボールに届かなかった。恐らくミスコミュニケーションという奴であろう。
ストラテジーがちょっとしたことで崩れていく好例である。
その後ダブルフォーメーションからは一切のランプレイがなく、パス用のフォーメーションであることがわかってきた。それゆえバックスはこれに対し4-3の形を崩さないままに『TAMPA
2』で対抗するようになっていく。
図2ではカバー3であることが明らかであったことから、WRはフックし、CBを引き離してフリーになっていたが、図4ではそのままオリジナルのルール通りサイドラインを狙っている。 |
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セーフティはそれを見て広がり、GOルートを封じる。MLBは深く下がって、中央のシームを守る。OLBはアウトサイドリリースする2人のTEを内側から押し出すようにしながらプレッシャーをかけ、MLBが2人のTEによってオプションされないようにヘルプする。
そこまでは『TAMPA 2』の教科書通り。すべてに答えを出しているかのように思われた。しかし5コリンズはRBの位置からリリースした21ティキ・バーバーにヒット。すべてのLBが出払った後を、バーバーはフリーとなって10ヤード以上のゲインを記録したのである。
このプレーでは、的確に『TAMPA 2』の弱点を攻めている。これはこれでオフェンス側にとって教科書通りの攻めであると言えよう。
図5では、『TAMPA 2』予想で、異なったカバレッジに遭遇した場面を挙げた。バックス陣21ヤードまで進んだ3ダウン4。ジャイアンツはエンプティーバックからのパスを試みた。 |
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バックスは特殊なカバレッジで対抗。ディープスレットであるトゥーマーのサイドではカバー2のスキームでダブルカバー、そしてその逆のサイドではマンカバーとしたのだ。
しかし47リンチの動きが少しおかしい。あくまで想像であるが、リンチはスラントを見てから下がるというルールだったのではないか。
彼の動き出しは確実にアンダーニースを狙っているものであった。ただスラントではないことがわかってからも彼の足は後へ動かず、コリンズの投げたボールも彼の頭を越えて行った。そして後には誰もいない。バーバーの動きはディープを守る人間がいることを語っていたにもかかわらず、である。
ただリンチが『TAMPA 2』のルール通りに動いていたとしても、トゥーマーはフリーになっていたはずである。一応それを補うために23ジャーメイン・フィリップスが中央のディープへと下がっていたが、反対側にアラインしていた彼にはトゥーマーをカバーすることはできない。
つまりジャイアンツは完璧なパスプレイを完璧な時にコールしたことになる。そしてコリンズの投げたボールもまた完璧だった。ボールはトゥーマーの両の手に納まりタッチダウンは確実だと思われた。
しかし。ボールをキャッチした瞬間のトゥーマーに、85デイヴィッド・タイリーをカバーしていたはずの26スミスが、強烈なヒットを浴びせたのだ。トゥーマーはボールを確保した、と認めてもらえる時間が経つ前にボールを落球し、同時にヘルメットが吹っ飛んだ。パスインコンプリート。
これをライブで見ていた僕の頭はクエッションマークで一杯になった。一体なぜ彼がここにいるのか。
リプレイを見て納得した。85タイリーのルートが微妙に長く、スミスは下がった勢いのままボールへのリアクションし、そのヒットを決めたのであった。
逆サイドを見ると、88アイク・ヒリアードは5ヤードのフックをしている。恐らくリンチをひきつけるために長めのフックがデザインされていたのだろう。もしこれが5ヤードのフックであれば、スミスは追いつくことができず、コンプリート、タッチダウンとなっていたことだろう。バックスはついていた。
続く図6では、残り3分37秒となって攻撃権を得た際の3ダウン20ヤードのプレーを挙げた。1ダウンでインテンショナルグラウンディングをとられた結果のロングヤーデージだったが、ジャイアンツは決して無駄に使うつもりはなかった。それどころかダウン更新を狙って取って置きのプレーを繰り出したのである。 |
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それはドロー・アクション。『TAMPA 2』を攻略するために最も有効なストラテジーの1つである。
バックスはロングが残っているために、3メンラッシュとしていたが、コンセプトは『TAMPA 2』のままでいた。つまりセーフティは広がってサイドラインのシームを守り、MLB53シェルトン・クォールズが中央深くに下がり、ミドルシームを守る。
しかし3メンとしたこととロングヤーデージであったことが災いした。ドローは予想の範囲であるが、3メンであることからスピードランナー21バーバーに広いスペースを与えてしまう可能性があった。それゆえLB達は10ヤード近くにセットしていたこともあって、ドローのアクションに過剰に反応してしまった。
しかしこれはただのフェイク。ニッケルバックの20バーバーも53クォールズも55デリック・ブルックスも20ヤード残っていることなど忘れ、手前にステップし、後を簡単に明渡してしまったのだ。
その間に81トゥーマーは誰もいなくなったスペースに走り込み、コリンズは少し高いが完璧なボールを投げた。解説のジョン・マッデンがプレー後に言っていたように、ほぼ確実にタッチダウンとなるプレーであった。
しかしトゥーマーが落球。この日のトゥーマーは確かにおかしかった。ただおかしいでは済まされないほど、このゲームの持つ意味は大きかった。
これにより攻撃は3&アウト。ジャイアンツは前半の2ミニッツに入ってからもバックス陣17ヤードまで攻め込むが、最後はバックスのサック王97シメオン・ライスによってコリンズがサックを受け、ファンブル。これを失って攻撃が潰えた。
後半に入ってからもジャイアンツは用意してきた通りの戦略で攻撃を続ける。
図7では図4で見せたのと同じコンセプトでMLBのいなくなったアンダーニースを攻める。TE83のリヴァースがパスプロの形からディレイでリリース。誰もいなくなったゾーンでキャッチを決めると、そのまま走り18ヤードのゲイン。このシリーズでFGを決めて14-6と追い上げた。 |
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すぐにFGのお返しを喰らい、17-6と再び引き離される。
続く攻撃で、バーバーへのパス、ランがともに1回でダウンを更新し、バックス陣31ヤードまでボールを進めた。ランが効いていることから、プレイアクションを選択し、タッチダウンを狙う。それが図8に挙げたプレーである。 |
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これはプレイアクションによって消し去ったLBの後を狙うプレーであり、同時にサイドラインに向けて広がった26スミスの裏をかくプレーでもあった。88ヒリアードは、インサイドリリースから縦へ押し、それまで見せていたサイドラインのGOであると思わせる。案の定スミスはサイドラインを警戒して、大きく横へとポジショニングをとっていた。
ヒリアードはそこからスキニーポストのコースに乗り、完全にスミスをアウトオブプレイとした。
ところがボールは飛んでこない。なぜならポケットが崩れてコリンズはスクランブル態勢に入っており、とても投げられる状態ではなかったからだ。
ヒリアードはスクランブルの常識通り、QBの動きにミラーして外側へ動き始めた。そしてコリンズはそれを見て、彼にボールを投げた。そこへちょうどスミスがサイドラインからリターンしてきた。ヒリアードはより深いところに走り込んでいたが、スミスが大きなジャンプを見せ、そのままインターセプト。
そしてゲームは4Qに入っていく。ここでビッグプレーが生まれる。バックスQBブラッド・ジョンソンのパスを、ウィル・ピーターソンに代わりCBに入っていたフランク・ウォーカーがインターセプトし、そのままリターンTDとした。17-13。勝負の行方は読めなくなった。
双方決め手を欠いてバックス、ジャイアンツ、バックの順でパントを蹴りあった後の攻撃。1プレイ目に図9にあるプレーを繰り出した。 |
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作戦では勝っている。ただこれまでは決められていないだけ。コーチの思いはそういったものであったはずだ。だから繰り返しゲームプラン通りのコールを続ける。
サイドラインと中央。しかしこれはミスコールであった。なぜならこのパターンでは、通常のカバー2は攻められても『TAMPA 2』は攻めきれない。
おまけにバックスのディフェンスは、RBのキャッチ&ランを警戒して、92マクファーランドをドロップさせていた。これによりLB陣は何の心配をすることもなく深くドロップすることができた。
53クォールズが81トゥーマーをぴったりとマンでカバーし、47リンチと23フィリップスはそれぞれサイドラインに向けて広がっていた。
コリンズはトゥーマーへのパスを一瞬考えたようだったが、クォールズの動きを見て諦める。そして気を取り直して85タイリーへのパスへと切り替えた。
しかしそれこそがバックスの思う壺である。投げられたボールを47リンチが横から割って入りインターセプトしたのである。
万事休す。しかしそれでもジャイアンツは最後のチャンスにかけた。そうしなければプレーオフはない。
サックによって自陣奥深くに閉じ込められたジャイアンツは、4点差を諦め6点差とすることを選択した。
つまりエンドゾーンの中からパントを蹴ってもいいフィールドポジションは得られない。その結果としてタッチダウンを奪われでもしたら、逆転は不可能となる。タイムアウトはない。
ジャイアンツは敢えてパントのスナップをミスすることによって、セーフティとした。これにより19-13。点差は6点。攻撃権さえ手に入れば、逆転の可能性はある。
そしてオンサイドキック。しかし無常にもケン・ディルジャーがボールを押さえ、バックスボールとした。3回のニールダウンの後、ジャイアンツの勝利への希望は潰えてしまった。
ご覧のようにジャイアンツは周到なプランを持ってこのゲームに臨んでいたし、それはほとんど成功していた。しかしある1つの事柄が、それを妨げていた。
--Execution。
すべてのコーチが口にする言葉、やりきること。それができなかった。特に最後のインターセプト2つは、コリンズが長年抱えてきた問題点を浮き彫りにした。
『一番やってはいけないことを一番やってはいけない時にやってしまう』
キャロライナ・パンサーズのエースとして活躍した頃から、僕の彼に対する見方は一貫している。そして今回のゲームでもそれは同じ結果でもって敗戦を用意した。
プランはあくまでプランであって、それを実践するのは選手である。辛口かもしれないが、ジャイアンツはそろそろコリンズを諦める時期に来ているのではないだろうか。 |
| back number |
| 第13回 |
エクスキューションとアウトコーチング
〜AFCチャンピオンシップ ニューイングランド・ペイトリオッツ×インディアナポリス・コルツ戦〜 |
| 第12回 |
『TAMPA 2』を攻略するためのジャイアンツ・ゲームプランがいかに崩れたか
〜第12週 ニューヨーク・ジャイアンツ×タンパベイ・バッカニアーズ戦〜 |
| 第11回 |
我慢が呼ぶ勝機
〜第3週 キャロライナ・パンサーズ×ミネソタ・ヴァイキングス戦〜 |
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〜ピッツバーグ・スティーラーズ対テネシー・タイタンズ〜[2002年度・プレイオフ第2ラウンド] |
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明暗を分けたプレイアクション・パスへの道
〜NYジェッツ対インディアナポリス・コルツ〜[プレイオフ第1ラウンド] |
| 第2回 |
第13週、ニューオリンズ・セインツ対タンパベイ・バッカニアーズキープレイ解説 |
第1回
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サンディエゴ・チャージャーズの戦略 |