第6回
準備の大切さとゲーム中の判断の難しさ
〜第10週 サンフランシスコ49ers×カンザスシティ・チーフス戦〜 |
| |
 |
ジェフ・ガルシアは間違いなく現在トップクラスのQBの一人である。僕自身デビュー当時からすでにファンとしてみてきた。
しかしもう一つ抜けきれない。越えきれない何かがあるように感じられる。
今回のアナライシスでは、その辺りに絡めながら、昨シーズンの第10週、サンフランシスコ・49ers×カンザスシティ・チーフスとの一戦を振り返ってみたい。
2002シーズンの両チームは、特にオフェンス力に優れていた。それぞれにランの核となる選手を擁し、さらにパッシングアタックにおいても、それぞれ独特の方法論において爆発的な力を発揮してきた。
ゲーム前のガルシアのコメントがそれを象徴している。
「爆発的な攻撃力を有するチームを相手にする時には、時間を十分消費することで、相手のオフェンスをフィールドに出さないことが大切だ」
まさしくこれが49ersの偽らざる心境であり、ゲームはその通りに展開していった。
一方のチーフスは、取られたらそれ以上取ればいい、というフィロソフィー。同じ強力な攻撃力を持ったチームでもこうも違うのか、というところに興味がいやでも増す。
この日は49ersのホーム。ゲーム前に雨が少し降っており、グランドはウェット。もともと霧のサンフランシスコ。ウェットが多い土地柄でもある。
ゲームはチーフスのベテランキッカー、モーテン・アンダーセンのキックオフによって開始された。キックはいきなりのタッチバック。49ersは自陣20ヤードからドライブを開始した。
ガルシアは注文通りにプレイを展開していく。またこれぞウェストコースト・オフェンス、というプレイがコールされていた。
まずはバンチフォーメーションからパンプフェイクをかませて(83)J・J・ストークスへセンター・フックで5ヤード獲得。続いて、背中を痛めて出場できていないTEエリック・ジョンソンの穴を埋める(88)ジャスティン・スウィフトへ、またもやセンター・フック。これでダウンを更新すると、(20)ガリソン・ハーストのラン、(81)テレル・オウェンズへのヒッチ・スクリーンで立て続けにダウンを更新した。
この後もゾーンのカットバック、プレイアクションパス、(89)タイ・ストリーツへの浅いクロスパスなどでボールを進め、チーフス陣43ヤードからファーストダウンとなった。
ここでプレイアクションからのハーストへのダンプオフ、(32)キバン・バーロウのランで第3ダウン残り1ヤードとした。
ここで49ersは第4ダウンまで攻撃することを心に決め、ウィング隊形からプレイアクションでオウェンズに一発TDを試みた。エンドゾーンまでの残りのヤードが34ヤード。エンドゾーン10ヤード分を入れて44ヤードは、一発を狙うのには最適のシチュエーションであった。
しかし、ガルシアの投げるタイミングが遅かった。フリーになったのを確認してから投げたのか、いずれにしても投げられたボールはエンドゾーンを越えてしまっていた。オウェンズはダブルカバーしていたDBを追い抜いていただけに、惜しいプレイだった。
49ersは第4ダウンの攻撃で、一旦スクリメージラインにセットしてから確認のためにタイムアウトをとり、ショートヤーデージスペシャリスト、FB(40)フレッド・ビーズリーにオフタックルを持たせた。確実に3ヤードをゲインし、ファーストダウン獲得。このプレイが後々意味を持ってくるので覚えておいて欲しい。
結局、この後ブリッツを入れ始めたチーフスディフェンスが粘り、FGに落ち着いた。
ちなみにこのドライブでは15プレイを繰り出し、7分54秒を費やした。ハイパーオフェンスを相手にする際の鉄則を、早速実践した感じだ。
チーフス守備はQBガルシアをコンテインする必要から、4メンのオーソドックスなラッシュを多用した。これが正しい選択であったかどうかはわからないが、この2週前にウェストコーストオフェンスのもう一つの旗頭、オークランド・レイダースを同様の手法で破っていたことから、それをそのまま援用したと言うことだろう。その結果としてゾーンの隙間を狙うパッシングオフェンスに苦しむ結果となった。しかし良かったのは、ラン・アフター・ザ・キャッチを許さなかったこと。捕られてもすぐにタックルする。まさにゾーンカバーの鉄則をこちらも遂行したことになる。
折り返しのチーフスは、2002シーズン影のMVPリターナーのダンテ・ホールの好リターンにより自陣36ヤードから攻撃を始めた。
いきなり(87)エディ・ケニソンへリバースを持たせて8ヤード獲得。(31)プリースト・ホームズのランでダウンを更新すると、今度はケニソンへ易々とパスをヒット。これも一発でダウン更新に結びつけた。
このケニソン、セントルイス・ラムズ時代からのディック・ヴァーミールHCの子飼いであるが、ラムズ時代は本当にひどい選手だった。能力は高いものを持っていたにもかかわらず、ボールセキュリティーという考え方を一切持たない選手で、再三のファンブル、パスドロップでチームを苦境に陥れていた。
それが今や信頼するに足るエースレシーバーとなり、このように活躍しているのを見ると、ただただ単純にアメリカ人って面白い奴らだな、という思いを新たにする。仮にもプロの選手がボールの大切さをプロになってから学ぶのであるから。
話が逸れた。続くプレイにおいてもホームズ、看板TE(88)トニー・ゴンザレスにボールを回そうとしつつ、要所をケニソンの活躍でドライブを続けていく。ゴール前に迫った2ダウン残り1ヤードのプレイでは、(31)ホームズが11ヤードを軽々と走りTDを奪ったように思われたが、フラッグが投げられ無効。結局こちらもFGに落ち着いた。
ご存知チーフスのオフェンスは、ラムズQBカート・ワーナーの下で完成した『マックスQ』オフェンス。ヴァーミールHCの下でオフェンスコーディネーターを務めたマイク・マーツ考案の、ミスマッチを最大限に生かしたオフェンスである。このゲームでも当然のことながら、どのようなミスマッチを生み出してくるかが見所であった。
ここまでのところで言うならば、49ersの中で最も弱いと考えられているルーキーCB(24)マイク・ランフがケニソンとのマッチアップで苦戦していた。しかし、本当の興味はやはりゴンザレスvs(33)Sトニー・パリッシュもしくは(98)LBジュリアン・ピーターソンにあった。この戦いがこのゲームの勝敗の行方を握っているというのは、僕も現地のメディア関係者同様に感じていた。
そうそう、このドライブで唯一、ゴンザレスとパリッシュの絡んだプレイがあった。その時解説のフィル・シムズが、
「この両者は高校生時代に対戦したことがあり、その当時はゴンザレスがLB、パリッシュがRBだった」とコメントしていた。フットボール文化が根付いている彼の地を、うらやましく思う。
さて、ゲームに戻ろう。まさに軽いジャブを互いに交わし、3−3と好ゲームを予感させる展開となった。
49ersは同じフィロソフィーに従って攻撃を続ける。QBを常にチェックしながらレシーバーをソフトにカバーするチーフス守備に対し、ランと隙間を狙った短いパスで攻め続ける。そして第3ダウンショートになったなら、(40)ビーズリーの強力ランでダウンを更新する。
丁度、ハーフラインを超えたところでのガルシアのパス成功は、13回中11回。何と7人のレシーバーにボールを投げ分けていた。ソフトにゾーンで守ることによってビッグプレイは防いでいたものの、チーフスとしては多くの選手がボールに絡み、それぞれが活躍している中にあっては、的を絞りきれない。オーウェンズをダブルカバーすれば、他の選手が登場する。特にこのシリーズでは、第3レシーバーのタイ・ストリーツにいいパスが決まっていた。
チーフス陣32ヤードまで攻め込んだ第1ダウンの攻撃、49ersはこの日初めて見せた2TE1RBセットから、(32)バーロウへのストレッチプレイを繰り出した。
|
 |
突如として使用されたこのフォーメーションに対し、チーフスDはミスアジャストを起こし、更にパスをより警戒するサインであったため、(51)LBスコット・フジタもアウト・オブ・プレイとなり、一気に11ヤードをゲインした。
図を見て頂くとよくわかるが、フジタがオーウェンズに付いて下がってしまうと、オフェンスから見て左サイドのディフェンスに人数が足りなくなってしまう。RBは1人しかいないのであるから、LB(53)、(57)に加えて(42)Sショウナード・ハーツのアライメントを移動させれば事足りることである。しかし、攻められ続けている選手に、そのようなアジャストをするほどの余裕があるはずがない。ひょっとしたら2TEセットであることすら気付いていないかもしれない。
いずれにしても、49ersはこの日キーブロックとしていたクロスブロックを使用していいアングルを生み出し、軽々とプレイを進めたのである。
そして続くプレイがまた見るものを唸らせる絶妙のコールであった。
ここまでのところでオーウェンズはわずかに2回しかボールにタッチしていない。それも簡単なプレイばかり。加えてダブルカバーされる事が多い。しかしゴール前に攻め込んでいいオープンランが出た。ディフェンスの反応も早くなっているはずである。そしてTOへの一発の脅威を感じているはず。それなら…。
そう、49ersはここで、オーウェンズへのリバースをコールしたのだ。 |
 |
リバースはフィールドを左右に大きく走るため、ダブルカバーを無力化するだけでなく、ランニング能力に優れる彼に大きなフィールドを与えることができ、ビッグプレイとなりやすい。
またOLを直前のプレイのようにプルアウトさせることによって、LBやSを動かすこともできる。一石二鳥どころか一石三鳥ほどの効果が見込まれた。
図をご覧頂きたい。果たしてチーフスDはオーウェンズを警戒するあまり、(25)Sグレッグ・ウェズリーをオーウェンズサイドにオーバーシフトし、LBもOLのプルアウトムーブに引っかかり、大きくミスリアクションすることとなった。
オーウェンズは盟友である(5)QBガルシアの果敢なブロックにも助けられ、ゴール前3ヤードまで進み、18ヤードを獲得したのである。
この2プレイ後、49ersは(20)ハーストのランによってTDを奪った。【図1】と同じ、クロスブロックを使用したオフタックルプレイであった。
しかし、チーフスにはこの人がいる。そう、キックオフリターナー、ダンテ・ホールだ。彼は再びチーフスに好機をもたらした。なんと35ヤードをリターンして、ハーフラインからの攻撃をセットアップしたのだ。
2000年のドラフトにおいて、体重わずか80キロ強の彼がドラフトされた際、一体どのように使うのか、とチーフスファンの僕は訝った。初年度はほとんど数字を残すことなく、彼をドラフトしたガンサー・カニングハムコーチがいなくなり、ヴァーミールHCにスイッチしてから道が開けた。
NFLヨーロッパでは、レシーバーとしての経験も積み、今やヴァーミールHCのお気に入りである。そういえば、NFLヨーロッパに参戦中の河口正史選手が「バーで彼に会ったんですけど、子供かと思いました」と言っていた。
それくらい小柄な彼が、チーフスのハイパーオフェンスをリターンで下支えし、第3レシーバーとしても出場の機会を増やしている。ニューオリンズ・セインツのマイケル・ルイスと同様、武器が一つでもあれば、チャンスをものにすることができることを正しく体現してくれている。
またもや話が逸れた。チーフスはこの好機に49ersミスにも助けられ、ケニソンへ21ヤードのパス。ホームズの11ヤードランなどであっという間にレッドゾーンへ入っていった。そしてゴンザレスに初めてのパスが通り、第2ダウン残り5ヤードでホームズへのストレッチプレイをコール。
バックアップ(89)TEジェイソン・ダンの好ブロックによって(91)DEチキ・オキーフォーが押し込まれ、(50)LBデレク・スミスのコースを潰し、そこに機動派(62)Cケイシー・ウィーグマンがホームズを先導し、易々とTDを奪い返した。 |
 |
何と50ヤードを4プレイ。アベレージに直すと12.5ヤードというとてつもないドライブだった。この日のゲームの解説をしていた僕自身もコメントしたが、チーフスはラムズと同様『3&アウト』ならぬ『3&TD』という恐ろしいチームであることをまざまざと見せつけた。
ゲームはこれで振り出し。一体どこまで点が入るのかと、ワクワクを通り越す思いだった。
49ersは相変わらず、プラン通りにボールを進める。平均すると5ヤードそこそこのこつこつとしたオフェンス。しかしハイパーオフェンスの裏で休息時間をもらうことのできなかったチーフスディフェンスにとっては辛い。
このドライブでも49ersは10プレイを繰り出し、62ヤードをドライブ。6分20秒ほどを費やしていた。そして11プレイ目、3ダウン残り1ヤードでコールしたのが『FOOT90』であった。 |
 |
このプレイのポイントは、
●(40)ビーズリーに対する警戒心を持たせるため、第4ダウンギャンブル、第3ダウンショートで彼に持たせていた。
●TE、OTをダウンリリースさせ、(55)DEゲイリー・スティルスのスクイーズムーブを引き出した。
●2TEに加え、オーウェンズを入れておくことで、彼をダブルカバーさせて、実質的にセーフティの人数を減らしておいた
というようなことにある。そして考えていた通りに事は運び、これまた易々とTDを奪ったのであった。
シナリオのしっかりと出来上がったコールに感動さえ覚えてしまう。17−10。
チーフスはここで2分34秒をもらったが、サックを受けパント。3&アウトとなっただけでなく、ストリジンスキーのパントがシャンク。49ersにチーフス陣45ヤードからの攻撃を与えることになった。残り1分53秒。
ここで49ersはオーウェンズをフィーチャーする。このシチュエーション、思い切ったディフェンスはしにくい。攻められてフィールドが詰まったところで、相手のミスを呼び込む。そこにチーフスの2ミニッツディフェンスの粘りが試される。
ハーストへのドローを混ぜ、オーウェンズへのパスが決まる。30ヤード以内に入ってたまらずブリッツを入れるチーフスに対し、ハーストへのスクリーンで、切り抜ける。
そしてゴール前14ヤードに迫りファーストダウンを奪った。誰もがタイムアウトを予想したところ、マリウーチHCはスパイクを指示。その直後にタイムアウトを取り直した。
なぜ? わざわざ1プレイを無駄にし、またせっかくわずかに残っている時間、スパイクなどせずにすぐに止めたなら、もっと時間は残ったはずなのに。
結局、スパイクにいたるまでのプロセスで失った時間のために、残り7秒、第2ダウン残り10ヤードとなった。
更に不可解なコールが続いた。少なくともFGを蹴らなくてはならないので、タイミングの早いパスで、一気にTDを狙わなくてはならない。にもかかわらず49ersはショットガンからのパスを選択し、カバーを厚くしたチーフス守備のためにガルシアは投げることができず、右へ逃げながらパスを投じた。それを(44)CBエリック・ウォーフィールドがインターセプト。49ersは1点も取ることなく前半終了と相成った。
僕の頭は???で一杯になった。
前半のスタッツが物凄い。時間の消費で49ersがチーフスの約3倍。獲得ヤーデージでも2倍の数字を残している。しかし、得点差はわずかに7点。ヴァーミールHCがロッカーに引き上げる前にコメントしていたように、後半に強いチーフスにとっては、問題のない点差に抑えていたと言えるだろう。
後半のチーフス。自陣27ヤードからのファーストプレイで、今度は(80)ジョニー・モートンのリバースをコールした。これが12ヤードのゲインとなりダウン更新。
この後、続けてプレイはうまく行かなかったが、ケニソンへのパスでドライブは続き、第1ダウンの攻撃で(82)ホールへのリバースをコール。徹底的に49ersディフェンスをオフバランスにしようとする姿勢が見て取れる。
そして続くプレイでは、フォーメーションをスクランブルさせ、ホームズ対(50)スミスのミスマッチを生み出しTDを狙うが、スミスの好カバーで失敗。結局パントに終わる。
チーフス守備は、前半とは打って変わって積極的に仕掛け始める。ブリッツを入れ、フォーメーションをいじり、混乱を誘い出す。
しかし49ersは、ビーズリーへの3連続パスや、ハーストのパワフルなランニングによってチーフス陣に入り、46ヤードFGを試みた。しかしホセ・コルテスのキックはバーに蹴られ、失敗。
チーフスとしては、このままの状態ではディフェンスがもたないという感触を持っていたことだろう。続く攻撃では、どうしても得点が欲しい。
ホームズ、ケニソンらエースが活躍し、49ers陣47ヤードからの第1ダウンのプレイが43ヤードのビッグプレイとなった。 ホームズのいいところは、ブロッキングをよく理解し、ブロッカーがブロックしやすいように走ること。QBトレント・グリーンからトスをもらい、横に十分ストレッチしてから縦に切れ上がった。ブロッカーはホームズの動きにオーバーリアクトするディフェンダーを流しきり、大きな穴をこじ開けた。しかしゴンザレスのブロックがホールディングと判定され、結局ノープレイ。
続く第3プレイで何とかダウンを更新し、ドライブを続けるが、49ersの激しいブリッツディフェンスに、結局、FGに落ち着く。アンダーセンが43ヤードを沈め、17−13。
この後、ゲームが動かなくなる。それぞれ2回ずつ3&アウトを繰り返し、時間が失われていく。49ersは5分を超えるドライブを見せるが、残り2ミニッツを得て、チーフスがボールを持った。逆転劇への期待が高まる。
ボールオンは11ヤード。タイムアウトは残り1回。サイドライン際に投げながら、大きくゲインを奪っていかなくてはならない。
まずインサイドレシーバーに入ったケニソンへのコーナーで23ヤード。意外なのは、49ersディフェンスがカバー2で入ったこと。残された距離と時間、タイムアウトを考えると、フィールド中央を狙われるよりサイドラインが怖いのは明らか。
続くプレイではブリッツを入れてのカバー1。今度はワイドレシーバーに入ったケニソンにまたもコーナー。マッチアップがランフということで、狙い撃ちされた。17ヤード進み、49ers陣49ヤード。ここまでに要した時間わずか10秒。
そしてまたしてもケニソン。今度はカムバックを走り、13ヤードを奪い、時間も止めた。
ボールオンは36ヤード。チーフスはTDが必要である。ここでゴンザレスにコーナーを試みるが、(98)ジュリアン・ピーターソンのプレッシャーにコースが歪められ、失敗。2ダウンはサックを受け、第3ダウン11ヤードのパスをケニソンがドロップ。ギャンブルとなった。
残り時間は1分12秒。ここのプレイコールは確かに難しい。実はプロボウル取材でヴァーミールHCとオフェンスコーディネーターのアル・サウンダースを見つけて声をかけた。2人とも笑顔のさわやかな(?)いいおじいちゃんといった感じで、とても好感を持った。その彼が苦心の末に選択したのが、ゴンザレスへのコーナーだった。 |
 |
しかし再三サイドラインを狙っていたため、ゴンザレスにマッチアップしていたピーターソンはやりすぎに近いくらい山を張っていた。そしてそれは大当たりに当たった。パスカット。万事休す。Won by 49ers !
このゲーム、思わぬロースコアとなったが、両チームとも優れた準備を行っていることが良くわかるゲームだった。
問題はゲーム中に発生した様々な判断の是非。49ersは前半最後の時間の使い方。そしてチーフスはこれまた2ミニッツにおけるプレイ選択。個人的には、チーフスはあの状況ではフィールド中央に振ってみても面白かったのにと思う。第1ダウンさえ奪うことができれば、スパイクすることもできただろうに。その場合でも、消費される時間は20秒前後。つまり残り50秒とタイムアウトが残るという計算だ。
それでもそれぞれにディフェンスに問題を抱えるチーム同士、本当によくプランを練っていたと思う。勝敗を分けたのは、実はチーフスのホールディングかもしれない。それもそれぞれにビッグプレイのときに発生しており、大きな前進を手にすることができなかった。
際どいゲームというのはそういうもの。そしてそれこそがフットボール。いい勉強をさせてくれた両チームに感謝したい。 |
| back number |
| 第13回 |
エクスキューションとアウトコーチング
〜AFCチャンピオンシップ ニューイングランド・ペイトリオッツ×インディアナポリス・コルツ戦〜 |
| 第12回 |
『TAMPA 2』を攻略するためのジャイアンツ・ゲームプランがいかに崩れたか
〜第12週 ニューヨーク・ジャイアンツ×タンパベイ・バッカニアーズ戦〜 |
| 第11回 |
我慢が呼ぶ勝機
〜第3週 キャロライナ・パンサーズ×ミネソタ・ヴァイキングス戦〜 |
| 第10回 |
デンヴァー・ブロンコスオフェンスの凄み
〜第14週 カンザスシティ・チーフス×デンヴァー・ブロンコス戦〜 |
| 第9回 |
全勝チーフスを破ったベンガルズのゲームプラン
〜第11週 カンザスシティ・チーフス×シンシナティ・ベンガルズ戦〜 |
| 第8回 |
スターQBファーヴから勝利を奪ったジェッツ・ディフェンス
〜第17週 ニューヨーク・ジェッツ×グリーンベイ・パッカーズ戦〜 |
| 第7回 |
フロックではなかったトム・ブレイディのクォーターバッキング
〜第14週 ニューイングランド・ペイトリオッツ×バッファロー・ビルズ戦〜 |
| 第6回 |
準備の大切さとゲーム中の判断の難しさ
〜第10週 サンフランシスコ49ers×カンザスシティ・チーフス戦〜 |
| 第5回 |
スーパーボウルでのバックス勝利を用意したドルフィンズのゲームプラン |
| 第4回 |
カウワー、フィッシャー両ヘッドコーチの率いる2チームのハイレベルな戦い
〜ピッツバーグ・スティーラーズ対テネシー・タイタンズ〜[2002年度・プレイオフ第2ラウンド] |
| 第3回 |
明暗を分けたプレイアクション・パスへの道
〜NYジェッツ対インディアナポリス・コルツ〜[プレイオフ第1ラウンド] |
| 第2回 |
第13週、ニューオリンズ・セインツ対タンパベイ・バッカニアーズキープレイ解説 |
第1回
|
サンディエゴ・チャージャーズの戦略 |