過去4シーズン、先発QBを務めたブライアン・グリーシーの今オフ中の放出が確実視されているデンヴァー・ブロンコス。その後継候補として、チームは現カーディナルズのジェイク・プラマーに照準を合わせた模様だ。
01年シーズンには自身初めてTD数(18)がINT数(14)を上回り、懸案の安定感をついに手に入れたかと期待されたプラマーだったが、今季は18TDに20INTと以前のパフォーマンスに逆戻り。しかし、全試合先発をした選手がまったくいないなど、攻撃ラインにケガ人が相次いだあげく、エースWRデイヴィッド・ボストンを筆頭に、フランク・サンダース、マーテイ・ジェンキンズと3番手までのパスターゲットが皆負傷者リザーブ入りして戦線を離脱するなどまさに八方ふさがりの状況で、その低調ぶりをプラマー一人の責任とするのは酷かもしれない。
今回スーパーボウル優勝を果たしたタンパベイ・バッカニアーズのDEシミオン・ライスは、プラマーの可能性を高く評価する。「俺は『スネーク』(プラマーの愛称)の力を信じている。奴は信頼に足る男だぜ。ただ、環境が悪かったんだ。でも、奴の才能はこれから花開くんだ」。
ライスも96年にドラフト1巡指名で入団後、2000年までカーディナルズに在籍した選手。98年にはDTエリック・スワン、マーク・スミス、DEアンドレ・ワズワースとリーグ屈指の守備ラインを形成し、プラマー率いる攻撃陣とともに、50年ぶりのチームのプレイオフ勝利に貢献している。しかし翌99年には自己最高の16.5サックをあげながらも、チームは6勝10敗と再びリーグの下位に沈み、「勝てないチームでプレイするつらさ」を誰よりも理解している。
ライス以外にも、今回リーグ制覇を成し遂げたバッカニアーズには昨オフにFA移籍したRBマイケル・ピットマンも在籍。今スーパーボウルではラン124ヤードを獲得する大活躍を見せており、彼もまた、ライス同様「カーディナルズを出ることで恩恵を得た」選手と言える。
「毎年のように、選手がカーディナルズから出たがっている。それは、選手の扱われ方がひどいからだ。ビドウィル家(カーディナルズのオーナー一家)は選手をチームに引き留めるために金を払おうとはしないんだ。俺も彼らに捨てられた選手の一人だし、今度はジェイクを捨てようとしている」。
マイク・シャナハンヘッドコーチ、ゲイリー・クービアック攻撃コーディネイターとウェストコースト攻撃を代表する2人のオフェンス戦術家を擁し、レシーバー陣にもロッド・スミス、エド・マキャフリーのベテラン勢に02年ドラフト1巡指名のアシュリー・レリーと人材豊富なブロンコス。プロのQBとして再起を期すプラマーにとって、これ以上の環境はないと思われる。
また、ブロンコスの本拠地コロラド州デンヴァーが、プラマーの故郷アイダホ州ボイジに程近いことも、彼のプレイに好影響を及ぼすのではと言われている。今年のFA市場解禁は2月28日。本格的にブロンコスがプラマー獲りへ動けば、いよいよグリーシーの退団は決定的なものとなる。 |