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グリーンベイ・パッカーズのQBコーチ職と言えば、NFLにおいて、有能な若手コーチのヘッドコーチの座への登竜門的な存在である。マイク・ホルムグレン(現シーホークスヘッドコーチ)が92年に指揮権を手にして以来、3人のQBコーチ(スティーヴ・マリウーチ、マーティ・モーニンウェグ、アンディ・リード)が次々NFLでヘッドコーチ職を手にしている。
モーニンウェグこそ今オフにライオンズから解任されたが、その後任となったマリウーチは49ersでの過去6シーズンで4度のプレイオフ出場を果たし、リードもイーグルスでの就任1年目こそチーム再建期にあって5勝11敗と苦しんだが、若きエースQBドノヴァン・マクナブの台頭と歩調を合わせるように、以後2年連続11勝5敗でプレイオフ進出、02年度は12勝4敗で前年に引き続きNFC決勝にチームを導き、見事リーグの最優秀ヘッドコーチに選ばれる栄誉に輝いている。
リードが99年にイーグルスに引き抜かれた後を受けたマイク・マッカーシーも2000年よりセインツの攻撃コーディネイターの任にあり、リーグトップの若手オフェンスコーチの一人として、毎年のようにオフにはヘッドコーチ候補として名のあがる存在だ。
しかし、現ヘッドコーチのマイク・シャーマンが着任した2000年以来、パッカーズにはQBコーチがおかれていなかった。今やNFLを代表するQBとしての地位を確立したブレット・ファーヴには、相談役や家庭教師役の任は必要なくなったということなのかもしれない。しかし、現攻撃コーディネイターのトム・ロスリーは毎ゲームのプラン作りに追われる一方で、ファーヴとの日々のコミュニケーションが欠けてきてもいた。
そのパッカーズのQBコーチ職が、2003年、復活した。就任したのは、過去3年間チームの攻撃アシスタントとして下積みを積んできたダレル・ベヴェル、弱冠33歳の若手コーチである。「3年前、彼をスタッフに加えたときに考えていたことは、3年間経験を積ませて、QBコーチに昇格させようということだ。その計画通り、彼はオフェンスとQBに関して素晴らしい仕事をしてきてくれた」と、今回のQBコーチ職復活の背景をシャーマンヘッドコーチは明かす。
ベヴェルはファーヴとまったく同い年。ベヴェル自身もウィスコンシン大学時代は4年間先発QBを務め、チームを94年正月のローズボウル勝利に導いている。同校はそれまで30年以上ローズボウルの晴れ舞台から遠ざかっており、まさにパッカーズの地元、ウィスコンシン州の英雄的存在だった。ファーヴとは逆に、大学卒業後すぐにコーチを志したベヴェル。プレイヤーとコーチ、異なる立場から2人3脚で新シーズンを戦っていくこととなる。
また、パッカーズとしても、そろそろファーヴ後のQBのポジションを考える時期が来ている。4月のドラフトではフロリダ大のレックス・グロースマンをファーヴの後継者として指名するとの噂も取り沙汰してきており、ポスト・ファーヴのチームを睨んだうえでの今回のQBコーチ職復活とも言えそうだ。
■グリーンベイ・パッカーズ QBコーチの系譜
スティーヴ・マリウーチ 1992〜95 就任時の年齢=36歳 前49ersヘッドコーチ(通算成績57勝39敗)、現ライオンズヘッドコーチ
マーティ・モーニンウェグ 1996 就任時の年齢=34歳 前ライオンズヘッドコーチ(通算成績5勝27敗)
アンディ・リード 1997〜98 就任時の年齢=39歳 現イーグルスヘッドコーチ(通算成績39勝25敗)、02年度リーグ最優秀コーチ
マイク・マッカーシー 1999 就任時の年齢=35歳 現セインツ攻撃コーディネイター
ダレル・ベヴェル 2003〜 就任時の年齢=33歳 前パッカーズ攻撃アシスタント(2000〜)
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