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昨シーズン、リーグ最高の得点力を誇りながら、守備成績が最下位に沈み、プレイオフ進出を逃したカンザスシティ・チーフス。オフにはLBマイク・マスラウスキら自軍の守備選手はきっちりキープする一方、前イーグルスのLBショーン・バーバーを総額3000万ドル(約36億円)の7年契約、前パッカーズのDEヴォニー・ホリデイを総額2130万ドル(約25億5600万円)の5年契約で引き抜き、ディフェンスのテコ入れに動いている。
しかし、今オフのチーフス最大の懸案は、実はディフェンスではない。1試合平均29.2点を叩き出した攻撃陣、それもその中核であるRBのポジションである。
昨季、チーフスRBプリースト・ホームズはランで1615ヤード、24TDを獲得、パスレシーブでも70回捕球で672ヤード、3TD獲得と、まさにオフェンスの中心選手として獅子奮迅の活躍を見せ、リーグの最優秀攻撃選手にも選ばれている。しかし、12月15日、第15週のブロンコス戦で背後からタックルを受けた際に臀部を負傷、残り2試合の欠場を余儀なくされている。
去る3月25日にその負傷箇所の手術を受けたホームズ。今後4週間は松葉杖での歩行となり、チームの春のミニキャンプには欠席するが、6月までには全力で走ることもできる模様。ヘッドコーチのディック・ヴァーミールも「(6月の復帰を)見込んでいる」と語り、不安のないことを強調している。
他方で、ホームズに関してはもう一つ、懸案がある。契約の問題である。
2001年にフリーエージェント(FA)でレイヴァンズからチーフスに移籍したホームズ。その際結んだ5年契約は、総額845万ドル(約10億1400万円)と、3月末にジャグワーズのフレッド・テイラーが結んだ総額1681万ドル(約20億1720万円)の5年契約延長と比べて、約半分の待遇である。成績的にはRBとしてリーグトップの実績を残していながら、現状に満足できなくてもある意味当然だ。
しかし、チーフス側はホームズの契約更新の要望を飲まない意向を表明。残り3年を残している現契約を続行する判断を、とりあえずは下している。これに対し、ホームズが不満を訴えホールドアウト(チーム合流拒否)を行う可能性もある。
ケガの回復が遅れるか、または契約問題でこじれるか、いずれにせよ、新シーズンのチーフスが不動のエースRBを欠いた状態での戦いを強いられるというのも、あながち考えられないことではないのだ。
その可能性も視野を入れ、オフのFA市場でチーフスはベテランのRB獲得へ積極的に動いている。しかし前カウボーイズのエミット・スミスや前イーグルスのドーシー・レヴェンズらは他チームとの契約に合意、最も強力にアプローチをしていた前ビルズのショーン・ブライソンへは契約提示にまで至ったものの、その申し出をブライソン側が拒否、結局ブライソンはライオンズとの1年契約を選択している。
目前に迫ったドラフト上位でチーフスがRB指名を行う可能性もあるが、あくまでエースRBはホームズであり、そのホームズに万一のことがあった場合、即座にその穴を埋められる存在として、プロでの経験豊富な人材の獲得が望ましいとチーフスは考えている。6月1日以降にサラリーキャップ対策で各チームから解雇される、『フリーエージェント第2幕』の選手たちがそのターゲットとなりそうだ。 |