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| 今週末のドラフトで上位指名が予想されるアリゾナ州立大のDEテレル・サッグス |
先月、待望の新スタジアム建設案を発表したアリゾナ・カーディナルズ。現在使用している本拠地サンデヴィル・スタジアムは周知の通り、アリゾナ州立大学のキャンパス内に位置する同大学フットボール・チームのホームスタジアムだ。
昨シーズンまで、カーディナルズにはそのアリゾナ州立大をローズボウル出場に導いたスターQBであり、97年のドラフト2巡で入団したジェイク・プラマーが在籍してきた。そのプラマーが今オフ、フリーエージェント(FA)でブロンコスに移籍。戦力の再建途上にあるチームにとって、新たにチームの「顔」となれる選手の台頭が切望されている。
今週末に迫った2003年のNFLドラフトに、その看板選手となり得る選手がエントリーしている。プラマーと同じくアリゾナ州立大出身のDEテレル・サッグスである。
昨シーズン、3年生のサッグスはNCAA1部A記録となるシーズン24サックを記録、大学界随一のパスラッシャーとして全米にその名を轟かせた。身長191センチ、体重117キロと守備ラインマンとしては計量だが、敏捷性とスピードでQBサックを量産するスピード派DEだ。ちょうど、一昨年のシーズンに大学界トップの17.5サックをマークし、昨年のドラフト1巡でコルツ入りしたドワイト・フリーニーに似たタイプ。身長185センチのフリーニーもプロ入りの際に上背のなさが懸念されたが、ふたを開けてみればシーズン中盤以降、スターターの座を獲得し、チーム1位の13サックをあげる期待以上の活躍ぶりだった。
計量ながら抜群のスピードとパスラッシュのセンスを生かせるポジションとして、近年NFLで再び勢力を増しつつある3−4守備隊形(守備ライン3人、ラインバッカー4人を配する守備フォーメーション)のアウトサイド・ラインバッカーが適任と見られていた。事実、ベンガルズ、ライオンズに次ぎ今ドラフトで3番目の1巡指名権を持つヒューストン・テキサンズが、3−4守備のアウトサイドLBとしてサッグス指名を検討していたという。
ところが、ドラフト前にNFL各チームのスカウト陣を前にサッグスが行ったワークアウトで、40ヤード走のタイムは4秒9前後。サッグス側が触れ込み4秒6、4秒7にはほど遠く、期待されたほどのスピードがないことが明らかになってしまった。この数字に、サッグスのLB起用を検討していたテキサンズは指名を回避するものと見られている。
そんな中、全体の6番目の1巡指名権を持つカーディナルズに一転、当初は不可能と見られていたサッグス獲得の可能性が見えてきたのだ。
昨シーズンのチームの総QBサック数がリーグ最低のわずか21個に終わったカーディナルズ。建て直しが急務のディフェンスにあって、特に懸案なのがパスラッシュ力不足だ。もしカーディナルズの指名順までサッグスが指名されずに残っていたとすれば、指名せずにはおれない人材だ。
「試合終盤にパスラッシュで勝敗を決定づけられる選手がいれば、それは大きなアドバンテージとなる」とカーディナルズのヘッドコーチ、デイヴ・マッギニスはパスラッシャーを獲得することの意義を語る。QBプラマーに代わる新たな「サンデヴィルの英雄」として、稀代のサック・アーティスト、サッグスがカーディナルズの守備復活の大任を担っていく可能性は大いにある。 |